イギリス 生活情報

外国でなにもかもを盗まれた日。

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Shin
山田さん
山田さん

イギリスに来て、知らない場所で、財布も携帯もとられっちゃたんだけど、どうしようかな?途方に暮れています。

The day everything was lost in a foreign country.

 

昨日は、今年で一番長い一日だったかもしれない。このエピソードにはいろいろなモラルが含まれていると思います。

 

  • 自社の広告がイマイチなこと
  • 外国で現金は持ち歩かないこと
  • 友達は少なからずいたほうがいいこと
  • 世の中にはいろんなプロフェッショナルがいること
  • 警察はあてにならないこと

 

以上のような関係のない話を今から一気に書き綴ることになります。

テーマが渋滞しすぎていて、分かりづらいと思われるかもしれません。

事実を語るだけで、創作の部分は何もありません。

 

最後まで読んでいただければ、心に刺さる人もいるかもしれません。

特に外国で単身で生活する人には感じいることもあるかもしれません。

 

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突然の電話

 

 

一応、筆者である、私の背景を説明します。

現在ロンドン不動産屋をずっとしてました。

二年前に独立して、JTECPCという名前でリロケーションサービスと不動産の管理をしてます。

日本からのお住まいの契約のお手伝いをしたり、現場でハンディマンの仕事をしたりしています。

 

その日は、ロンドンの北西部で物件で、木製の机に大型のパソコン、モニターアームを設置していたときでした。

 

意外な人物から昼の二時時頃に電話がかかってきました。

 

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かつての同僚からでした。

昔の同僚はイングランドのプレミアリーグ、トットナムホットスパーズファンです。

私は犬猿の仲であるアーセナル押しでした。

好調なアーセナルの富安選手の話でも自慢しようかなと思っていました。

なんか彼の様子が明らかに真剣な面持ちでした。

 

私のお客様である、テナント様(今後Y様とします。)がピカデリーにあるタイ料理のレストランで、スリにあったとのこと。

鍵と財布と携帯を盗まれたとのことでした。

 

彼がそのことを私に伝えることに疑問がありました。

服屋さんの店員さんに、今あなたの家が火事になっていると教わるようなものでした。

 

たまたまその同僚が休日で、Y様とばったりピカデリーで出くわした。

それで僕に連絡してきているのかと思いました。

しかしそうではありませんでした。

 

Y様は携帯も、財布も、家の鍵も盗まれて呆然とされていました。

家の鍵がない。

ロンドンピカデリーの繁華街のど真ん中で、誰の電話番号もわからない状態になりました。

連絡がとれなくて、家にもはいれない状態。

かなり焦られ,注文したタイ料理も喉を通らない状態と伺いました。

 

 

あなたならどうしますか。

 

携帯も、鍵も、お金もなくなった状態で、ぽつんと外国に取り残された場合。

思っただけでも、背筋がゾッとしますね。

私なら日本大使館にでも駆け込むかもしれません。

 

私はY様の賃貸物件の鍵をもっており、Y様の不在中お世話をしております。

Y様はロンドンにいないことのほうが多い方でした。

そのこともあり、契約書の交渉のときに、弊社で緊急用に1セット鍵を預かると明記されておりました。

 

しかしながらY様は携帯がないので、私の電話番号もわかりません。

なんとか私と連絡を取ろうとされました。

 

そしてY様が思いついたのが、かつて私が働いていた会社のイーリング支店に電話をかけることでした。

私のかつて働いていた会社はウェブサイトで簡単に検索できるぐらい有名な会社でした。

またY様は私の現在の会社名は覚えていらっしゃいませんでしたが、かつて私が働いていた会社名に関しては覚えていらっしゃいました。

 

そしてたまたま私の友人であり、かつての同僚が電話にでました。

実は彼ぐらいしか私の電話番号を知らないはずです。

というわけで、私はかつての同僚から、タイ料理レストランの従業員の電話番号をもらい、電話しました。

 

 

 

タイ料理屋さんから電話を借りられたY様と電話が話ができました。

現在私がいるところと、仕事の片付けも考え、Y様のお住まいのスペアの鍵をもっていくと約二時間近くかかりそうでした。

ただそのタイレストランもランチの時間は15時には終わります。

17時頃の到着ですとレストランは締まります。

 

Y様にそのタイレストランの前にある日本のスーパーに5時に確実にいきますので、その日本のスーパーの前ででお待ち下さいと伝えた。

その後Y様はタイ料理レストランから追い出さ、電話もない状態で、二時間近くロンドンの街中を放浪しなければなりませんでした。

 

alone

 

私は現場の掃除が終わって、工具をもって、自宅件、オフィスに戻りました。

そしてY様の物件の鍵をもって、ピカデリーに向かいました。16時50分ごろには到着しました。

 

盗難の詳細

 

ベレー帽姿で紺色で上下を合わされたY様がいらっしゃいました。

お互いに会えたことの喜びで話がとまりませんでした。

ただ立ち話で今後のことを話すのもいつまで続くかわからなかったので、ブリュアーストリートにあるパブに入りました。

 

pub

 

盗難届はだされたのかと伺いました。

タイ料理のレストランがすでに警察には連絡していて、事件に関するリファレンス番号ももらっていらした。

これで旅行保険を使うことは可能と伺いました。

 

まず盗難にあったものをその時、伺いました。

大量にあるクレジットカードと、家の鍵と、スマートフォンを一つのプラスチックの鞄にまとめられていたそうです。

そのタイ料理のレストランは現金の支払いしかできませんでした。

それで現金で支払われ、ひとりで席につかれたそうです。

 

小さなプラスチックの鞄を机に置いて、水をとりに席を外れました。

 

その間約たった20秒。

 

 

すでにプラスチックの鞄はなかったとのことです。

あとから他のお客様からの情報によると三人組がレストランの前にいたとのことです。

一人だけ店内に入ってきて、その鞄をとってすぐにでていったとのことです。

 

あまりに普通に行われていたので、Y様の友人かと思い、気にもとめなかったとのことでした。

 

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スマホを探し出す方法

 

Y様の携帯電話はアイフォンでしたので、findIphoneというアプリを使えば、今どこにあるかわかるかもしれないと思いました。

かつて私が不動産屋で働いていた時に、似たような事件が起きました。

 

お客様が深夜、住宅街を歩いていらっしゃいました。

その時に、鍵、財布、携帯、そして靴まで盗られました。

連絡もできない状態で、不動産屋の開店まで店の前で待っていた事がありました。

 

その時の上司がfindIphoneで携帯電話を探してみてはと提案しました。

 

ただこれは盗難した強盗がプロの場合に限ります。

もし素人の強盗が盗んだ、クレジットカードや、携帯を持ち歩くような輩であれば、大変危険です。

このアプリを使って、鉢合わせになった場合、危険です。警察に連絡しましょう。

 

プロの強盗なら、足がつくのを恐れて、財布から現金しか盗まないという習性を逆に利用するやり方なのです。

 

盗難時にあった時に、下記のアプリでスマホを探せます。

使う利点は下記になります。

 

  • スマートフォンが見つかるかもしれない。
  • カードも見つかるかもしれない。
  • 鍵も見つかるかもしれない。

 

Y様は、旅行保険に入られていました。

面倒な十件以上にわたるカード会社、旅行保険の会社への連絡、物件の鍵のコピー作成の支払いをすれば被害は最小で抑えることもできました。

しかしながらこの手続きは気が遠くなる作業でもありました。

 

 

盗難保険を使ってスマホを買う

 

スペアーキーを持って、物件に帰る前に、近くの携帯ショップで携帯を買わないとカード会社に連絡すらできないとY様はおっしゃられておりました。

 

ピカデリー・サーカスから、オックスフォード・ストリートまで歩いて、携帯ショップまで歩きました。

その日は金曜の夜でした。

パンデミックの最中ではありますが、大変人で混雑していました。

 

私は自分のスマホでファインドアイフォンを開こうとしましたが、Y様のアイクラウドのパスワードが間違っているため、ログインできません。

私は、ほとんど携帯や財布が戻ってくることは諦めていました。

 

ショーウィンドウには最新のアイフォン13などが並べられていました。

ただY様は其の場で一括で帰る携帯がほしかったので、3年ほど型落ちしたものを購入予定でした。

 

40分ほどして、やっとショップアシスタントと話ができました。

このスマホがほしいと伝えました。

するとアイフォンの購入にはパスポートなどの写真付きIDがないと購入できないとそのショップアシスタントはいいました。

 

アンドロイドではIDの確認は必要ないとのことです。

 

Y様が盗難にあったのはアイフォンでした。

旅行保険のこともあり、またY様がアンドロイドへの乗り換えに抵抗がありました。

 

一旦タクシーでY様のご自宅に戻り、パスポートととってくることにしました。

すでに18時近くになっていました。

 

 

自宅より、スマホの位置を特定する

 

Y様はパスポートを見つけ、さあ携帯ショップに戻ろうと言われました。

するとご自宅の机にY様のアイパッドがありました。

私はY様にお願いして、findiphone アプリを使わせてくださいとお願いしました。

 

アイフォンがGPSを利用して、現在地がピカデリーの反対側にあると反応しています。

其の特定の位置情報は動いてはいませんでした。

おそらく現金をとったあと、ゴミ箱に捨てた可能性があると私は思いました。

Y様のアイパッドはWIFIがないとインターネット接続できなかったので、私のスマホでテザリングしながら、現地にタクシーで向かいました。

 

 

ゴミ箱を漁る

 

現場のタイ料理屋さんから大変近いところで反応がありました。

しかしどうやら、大きな道を渡って反対側にあるようです。

そしてそこにゴミ箱を見つけました。

 

 

 

試しにアイパッドを使って、アイフォンを鳴らしてみました。

すると緑のリサイクルゴミのほうから音がなっています。

Y様はお家に帰った時にすでにゴミ箱あさりをする覚悟があったようで、ゴム製の手袋を携帯されていました。

緑の狭くなったゴミ箱に手を突っ込みました。

 

ゴミ箱は大変深く、底まで手が届きません。

 

警察に連絡

 

Y様は警察を呼んできてくださいと私にお願いをされました。

つまりこのゴミ箱の鍵を開ける必要がありました。

Y様はゴミの回収が急にくるとまずいので、このゴミ箱の前で待機されておりました。

 

私はピカデリーのエロス像を通って、トラファルガー広場に向かいながら、警察を探しました。

すでに20時近くにはなっていたかもしれません。

 

その日は香港の中国政府に対するデモ行進もリージェントストリートで行っていました。

警察ならどこにでもいそうですが、なぜか見つけられません。

 

demo

 

スマホのグーグルマップを使って、近くの交番を探すと、ナショナル・ギャラリーを超えた、チャリング・クロスに行くとあるようです。

 

おそらく徒歩で15分は掛かかります。

レスタースクエアまで来て、ようやく気がつきました。

 

警察に電話すればいいのだと。

 

 

英国では警察、消防、救急車は全部999でつながります。

それでオペレーターにつないで、この三択のどれかを伝えます。

警察にはすぐに電話につながりました。

 

状況を確認したいとのことで説明しました。

すでに盗難届がでていると伝えるとリファランス番号を教えてほしいといってきました。

そんな番号知るわけがない。

 

 

Y様がいらっしゃるゴミ箱の前までそこからだいぶ離れていました。

私は警察に電話しながら、ピカデリーの現場に戻っていました。

 

私は事件のリファレンス番号なんか知りませんでした。

私はいらしらして、とりあえずスマホがなっている、ゴミ箱を開けてほしいのだと伝えました。

すると警察はゴミ箱は地方自治体の管理だから、電話されても困るといいいました。

まったく使えない。

 

それで興奮した状態で電話を切り、ウェストミンスターのゴミ回収係に電話しました。

すでに20時でした。電話がつながるはずがありませんでした。

絶望しました。

 

 

ヒーローたちの出現

 

 

Y様がいらっしゃるゴミ箱の前までもどって、警察が全く役に立たないことを伝えました。

するとY様は今、幸運なことに清掃員が向かっていて、ゴミ箱を開けてくれると私に伝えました。

たしかに前方にゴミ収集車と、ゴミの収集をしている男が二人いました。

彼らは夜の時間にお店から出る商業ゴミの回収をしていました。

 

 

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そのため実は彼らも公共のゴミ箱の鍵はその日はもっていませんでした。

 

しかしです。

 

ここで驚かされました。

ゴミ収集員の一人がゴミ箱の前に立って、蓋を持って、力いっぱい上に持ち上げた。

すると鍵がバキッと音を立ててはずれました。鍵はフックのようになっていただけで、蓋ができる程度のものだったのです。

 

なんでもその道のプロというのはいるものだと感心しました。

 

そしてゴミを道に散らかして見た。たくさんゴミがあって、わからないので、私はまたアイパッドを開いて、アプリを開きました。

 

するとゴミ収集員がクレジットカードが一枚あるけど、これのことかとY様に聞きました。

これも私のカードだとY様は大喜びしました。

 

そして、ぐじゃぐじゃになった粘着性の液体にひたった、プラスチックの鞄からアプリの音が鳴り響いていた。

私達はゴミの収集員に大変感謝して、本当はチップでもあげたいところでしたが、お金がなかったので、言葉で深い感謝を伝えました。

 

ゴミの収集員たちは、颯爽と仕事に戻り、いつも通りの仕事をしていました。

ゴミの清掃員が来ているガバガバの蛍光色のユニフォームが、映画『アルマゲドン』の宇宙飛行士のように見えました。

 

astronaut

パブにて

 

 

Y様はその場でゴミ箱で発見したプラスチックの鞄を開封しようとされました。

しかしながら、なんか食べ物の汚い、ゲル状のものが鞄にかかっていて中身を確認することができません。

それで先程行ったブリュアーストリートにあるパブに戻りました。

 

Y様はパブのトイレで鞄を洗ってくると言われた。

私は鞄の中身がどうかまだわからなかったが、とりあえずドット疲れが体から出てきました。

中身が無事ではなくてもとりあえずY様と乾杯しようと思いました。

カウンターでハーフパイントでPUNKIPAを二杯頼んで、長椅子に腰掛けて待っていました。

 

15分ぐらい経過したと思います。

 

Y様は私が腰掛ける長椅子に戻ってきて、鞄を開けられました。

現金以外のすべてがありました。

鍵も、スマホも、カードもである。お札とコインは総額100ポンド近く盗まれたそうです。

 

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なくなったと思ったものが戻ってくると、なんとなく得をした気になるのは変な話です。

ふたりとも安心したので、James Street にあるイタリアレストランでごちそうになることになりました。

 

 

レストランにて

 

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イタリア料理で、私は今日のこととと今週起きた別のことを考えていました。

 

今週はいろいろなことが重なって大変でした。

 

月曜日の朝起きると、娘が飼っているハムスターが逃げたと事に気がつきました。

ハムスターも故意に逃げたわけではありませんでした。

ケージからはみ出ているプラスチックの通路が事故で外れたため、逃げ出したのでした。

 

どちらにしろ私のフラットは小さいので、すぐに見つかると思っていました。

 

 

1日、2日もたって、ハムスターが出てこないとやっとどこか外に逃げていったことに気がつきました。

キッチンには確かに下水につながる穴もあります。

お風呂場にも穴はあります。

収納にも下につながったガス管もあります。

 

妻も娘は泣くし、そして私も喪失感で悲しくなりました。

 

アパート内でつながっているWhatsAppのグループチャットでハムスターが逃げたので、誰か見つけたら連絡をくださいと連絡しました。

 

妻のお母さんが昔、ハムスターが逃げたとき、外の収納で見つけたことがあるといっていました。

 

それから毎日妻は、地下におりて、収納を確認したり、アパート周辺を探した。

私は流石に外にはいないと思っていました。

 

私はすでにハムスターは戻ってはこないと思っていいました。

というのも、アパート内では猫を飼っている人も何人かいます。

他の部屋に入ったのなら、うちのどんくさいハムスターなんかいちころだと思いました。

 

妻はまた夜になって、地下を確認しに行きました。

彼女は本気でハムスターが戻ってくると信じていたと思います。

そしてやはりハムスターはやはり地下にはいませんでした。

 

しかし妻がトイレに入った時、便器の横にあるスッポンの近くになにか動くものを発見しました。

 

ハムスターを抱えてベッドルームに持ってきました。

私は驚きました。

娘はすでに眠っていたので、起こしましたが、またすぐにベッドで寝てしまいました。

 

 

まとめ

 

 

財布の話に戻りますが、実は私はY様の財布や、鍵や、カードが戻ってくるとは信じていませんでした。

私の妻はハムスターが戻ってくると信じていたと思います。

 

つまりこの話に共通点はないように思えますが、実は一点だけ共通点があります。

とりあえずやらなければならない可能性を一つ一つ潰して、行動したということです。

 

財布やハムスターが戻ってくるか戻ってこないか、それを信じるか信じないかは問題ではありません。

 

やらなければならないことをするという行動そのものが大事なのかなと思いました。

 

 

P.S

 

実は後からわかったことですが、一枚だけ財布から漏れて、ゴミ箱に捨てられていたクレジットカードは一回だけ、三人分のコーヒーをスターバックスで使われていたそうです。

 

あなたは諦めるまえにやることに全部やらなければならないことをやりましたか。

とりあえず、お客様に弊社名を覚えていただけるように、弊社はJapan TEC Property and Cleaning Service Limited という名前から JTECPC.CO.UK というドメインと同じにものに変更しました。

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気軽にご連絡頂ければ幸いです。

今後も何卒宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

ABOUT ME
西島 伸一朗
西島 伸一朗
イギリス賃貸コンサルタント/ブロガー/クリーナー
2007年にロンドンに移住して、日系の不動産会社に就職し、賃貸コンサルタントを長年続ける。2019年に独立し、現在はロンドンだけでなく、ケンブリッジ、オックスフォード、ブライトン、カーディフ、マンチェスター、リーズ、ダービー、エジンバラ、リバープール、ブリストルなどの賃貸物件をLineで探すサービスを提供している。アーセナルとサウナをこよなく好む。
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