イギリス 住宅ローンのススメ 賃貸派? 一括購入派? 住宅ローンでの購入派?

山田さん

今イギリスの銀行の金利は4.5%って大変高いと聞いていますが、住宅ローンを組んで、物件をイギリスで買った方がいいですか。それとも賃貸の方がいいですか。

そんな疑問をお持ちのイギリス、ロンドン在住の方は是非最後まで読んでいただければ、参考になると思います。

筆者はイギリス、ロンドン在住17年で、不動産業界に計16年働いている現役のプロの不動産業界人です。

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目次

2025年 イギリスの銀行金利4.5%の時代

​イングランド銀行(Bank of England)は、2025年3月20日の金融政策委員会(MPC)において、政策金利を4.5%に据え置くことを決定しました。 ​

過去数年間の政策金利の推移は以下のとおりです:​

  • 2022年: 0.25%から3.50%まで段階的に引き上げられました。​
  • 2023年: 3.50%から5.25%まで上昇し、その後5.25%で維持されました。​
  • 2024年: 5.25%から始まり、年末までに4.75%まで引き下げられました。​
  • 2025年: 年初の4.75%から、2月に4.50%に引き下げられ、その後据え置かれています。 ​

これらの金利変動は、インフレ率の動向や経済成長率など、さまざまな経済指標を考慮して決定されています。​

2008年のリーマンショック後、経済刺激策の一環としてイングランド銀行は金利を大幅に引き下げ、その結果、2010年には0.5%という歴史的に低い水準が続いていました。つまり2010年あたりに住宅ローンを組んで、イギリスで物件を購入された方はかなりの勝ち組になったということです。

今後のイギリスの銀行の金利の見通し

​イングランド銀行(英中央銀行)は、2025年3月20日の金融政策委員会(MPC)で、政策金利を4.5%に据え置くことを決定しました。 ​この決定は、世界的な貿易政策の不確実性や国内外の経済に高い不確実性があることを背景としています。​

今後の金利動向について、MPCは「金融政策の制限度合いのさらなる緩和は段階的かつ慎重なアプローチが適切」との見解を示しており、追加の利下げについては慎重な姿勢を維持しています。 ​市場の予想では、次回の利下げは2025年8月になる可能性が示唆されています。 ​

予測は経済指標や世界的な貿易政策の動向など、さまざまな要因に影響され不透明な状況は続きます。

住宅ローンを頭金20%金利4.5%、400KGBPで買う場合

35年で住宅ローンを組んで、400,000GBP物件を買う場合、頭金と年間の住宅ローンはどのくらいになるでしょうか。

  • 物件価格:£400,000
  • 頭金の割合(一般的に10〜20%が多いですが、ご希望の割合があればお知らせください)
  • 金利(現在のイギリスの金利は約4.5%ですが、変更があればお知らせください)
  • ローン期間:35年(固定)

頭金20%金利4.5% を想定して計算します。

  • 頭金:£80,000
  • 年間の住宅ローン返済額:約£18,173
  • 35年間で銀行に支払う総額:約£636,057

物件価格£400,000に対して、最終的に支払う総額は約£716,057(頭金+総支払額)になります。 ​​

数字だけで見ると、住宅ローンを組むのはありえないほど馬鹿馬鹿しく高く感じると思います。しかしながら、この時間のスパン35年間ということを想像してください。今から35年前1990年のBeano (イギリスの漫画雑誌)はたったの24Pでした。現在2025年のBeanoは6.43GBPです。 つまりお金の価値がインフレで下がっているのです。

このビーノの漫画雑誌のことだけでいうなら、仮に今月の住宅ローン返済が500GBPだとしても、35年後は実質毎月の支払いが500GBPだとしても実際賃金の支払いは、現在の感覚の18.66GBP程度になります(今後のインフレ率によりますが。)


外国人がイギリスで住宅ローンを組む際の主な条件

1. ビザの種類と滞在ステータス

  • 永住権(Indefinite Leave to Remain, ILR)や長期就労ビザ(例:Skilled Worker Visa)が有利
  • 短期滞在ビザ学生ビザの場合、住宅ローンの承認は難しいことが多い

2. 雇用状況

  • イギリス国内の雇用主からの安定した収入があると有利
  • 自営業の場合は、過去2〜3年分の確定申告(Self Assessment)や会計記録が求められる

3. 信用履歴(Credit History)

  • イギリスのクレジットヒストリーが重要
  • 新規移住者の場合、クレジットスコアの構築が不可欠
  • 過去の家賃支払履歴や公共料金の支払い実績が役立つこともある

4. 頭金(Deposit)

  • 外国人の場合、頭金の割合は一般的に20〜30% と高めに求められる傾向がある
  • 信用度が不十分な場合はさらに高額の頭金が必要な場合も

5. 収入証明

  • 給与明細、雇用契約書、または納税記録(P60など)の提示が求められます
  • 海外収入のみの場合は、追加の証明が必要になることも

6. ビザの残存期間

  • ビザの残存期間が短いとローンの承認が難しいことが多い(最低1〜2年以上の残存期間が望ましい)

外国人向け住宅ローンを提供している主な銀行

以下の銀行は外国人や新規移住者向けの住宅ローン商品を提供しています。


外国人が住宅ローン申請を成功させるためのポイント

  • イギリスの銀行口座を開設し、安定した収入の流れを示す
  • クレジットスコアの構築を早めに開始する(例:携帯電話契約、公共料金の支払い)
  • 頭金を多めに準備することで、審査が通りやすくなる
  • ビザの更新や延長の証明を積極的に提出する

外国人でも投資向けで住宅ローンは組めますか

外国人でもイギリスでの**投資目的の住宅ローン(Buy-to-Let Mortgage)**を利用することは可能です。ただし、投資向けの住宅ローンには居住用の住宅ローンとは異なる条件や要件があります。


 投資向け住宅ローン(Buy-to-Let Mortgage)の特徴

Buy-to-Let Mortgageは、購入した物件を賃貸に出して利益を得る目的のローンです。外国人でも以下の条件を満たせば利用できます。


イギリスで物件を投資目的で住宅ローンを組む場合のメリット・デメリット

メリット

家賃収入によるキャッシュフロー

  • 投資用物件は、家賃収入が住宅ローン返済額や維持費を上回ることで利益が得られます。人気エリアでは安定した収入が期待できます。

資産価値の上昇

  • イギリスの不動産は、特にロンドン大学都市などで長期的に価値が上昇してきました。将来的な売却益も期待できます。

ポンド建て資産の分散効果

  • 日本円以外の通貨資産を持つことで、為替リスクの分散という側面もあります。

デメリット

高額な初期費用と維持コスト

  • 投資用物件は通常、頭金が25〜40%と高めに設定されます。また、空室期間が続いた場合には損失が発生するリスクがあります。

 税制の影響

  • イギリスでは、賃貸収入の課税キャピタルゲイン税がかかるため、利益が圧縮されることがあります。

 市場の不確実性

  • 特に現在のように金利が高い状況では、物件価格が短期的に下落するリスクがあります。



三十五年間の支払いプラン

35年の住宅ローンを組んで、£400,000の物件を購入して、頭金を10%支払った場合、最初の年から35年目の支払いプランを教えてください。つまり毎年いくら支払う必要が出てきますか。毎月1703.72GBP35年間払った場合です。

総額の支払い利子の支払い元本の支払い残りの支払い
120444.6916111.354333.34355666.66
220444.6915912.284532.41351134.24
320444.6915704.064740.63346393.61
420444.6915486.274958.42341435.2
520444.6915258.495186.21336248.99
620444.6915020.235424.46330824.53
720444.6914771.035673.66325150.88
820444.6914510.395934.3319216.57
920444.6914237.776206.92313009.65
1020444.6913952.626492.07306517.58
1120444.6913654.386790.31299727.26
1220444.6913342.437102.26292625.0
1320444.6913016.157428.54285196.46
1420444.6912674.897769.8277426.66
1520444.6912317.948126.75269299.92
1620444.6911944.68500.09260799.83
1720444.6911554.118890.58251909.25
1820444.6911145.689299.01242610.24
1920444.6910718.489726.21232884.03
2020444.6910271.6610173.03222711.0
2120444.699804.3210640.37212070.63
2220444.699315.511129.19200941.44
2320444.698804.2311640.46189300.98
2420444.698269.4712175.22177125.75
2520444.697710.1412734.55164391.2
2620444.697125.1213319.58151071.62
2720444.696513.2213931.47137140.15
2820444.695873.2114571.48122568.67
2920444.695203.815240.9107327.77
3020444.694503.6315941.0691386.71
3120444.693771.316673.3974713.32
3220444.693005.3317439.3657273.96
3320444.692204.1718240.5239033.44
3420444.691366.219078.4919954.95
3520444.69489.7419954.950.0

上記のシミュレーションは、£400,000の物件に対して10%の頭金(£40,000)を支払い、4.5%の金利35年の住宅ローンを組んだ場合です。​

きつそうに見えますが、一年ごとにお金の価値はインフレしていることも覚えておきましょう。(上記のビーノの漫画雑誌のことです。)

住宅ローンの金利(4.5%)の意味

  • 4.5%の金利とは、ローン残高に対して年間で4.5%の利息がかかるという意味です。一回ではないのです!
  • 住宅ローンは、最初に借りた総額に対して毎年4.5%が加算されるのではなく、その年の未返済残高に対して4.5%が計算されます。

具体例で解説

例えば、以下の条件の場合:

  • 借入金額:£360,000(£400,000の物件に対し10%の頭金を支払った残額)
  • 金利:4.5%
  • 35年ローン

最初の年

  • 未返済残高:£360,000
  • 金利4.5%により、最初の年の利息は:

360,000×0.045=16,200360,000×0.045=16,200

この£16,200が1年目に発生する利息です。


支払いの内訳(1年目)

  • 月々の返済額は約**£1,703**(年間合計 約£20,445)
  • このうち、最初の年の支払いの約**£16,111が利息として消え、元本返済は約£4,333**にとどまります。

2年目

  • 1年目で一部の元本が減っているため、次の年の残高は約**£355,667**
  • そのため2年目の利息は:

355,667×0.045=15,912355,667×0.045=15,912

つまり、毎年の利息は「その時点のローン残高」に対して計算されるのがポイントです。


元本の返済が遅くなるのか?

  • 住宅ローンは最初の数年間は利息の支払いが中心になります。
  • 35年のような長期ローンでは、前半は利息が多く、後半になるほど元本返済が増える仕組みになっています。

一括購入のメリットとデメリット

🔹 メリット

✅ 金利負担ゼロ
➡️ 銀行への利息が一切かからないため、最終的なコストは大幅に安くなります。

✅ 所有権を即座に取得
➡️ 購入後は完全に自分の資産となるため、毎月の支払いリスクがなくなります。

✅ ローン審査不要
➡️ 外国人の場合、銀行ローンの審査は複雑になることが多いため、それを回避できます。

✅ 交渉力の向上
➡️ 一括購入は売主にとって魅力的な取引なので、値引き交渉がしやすくなります。


🔻 デメリット

❗ 資金の流動性が失われる
➡️ 一括で多額の資金を支払うと、緊急時の資金不足に陥るリスクがあります。
➡️ 将来的に別の投資チャンスがあった場合に、現金が不足する可能性もあります。

❗ 資産分散の機会損失
➡️ 住宅に資金を集中させることで、株式や他の投資による利益を逃す可能性があります。

❗ 税制上の恩恵が受けられない
➡️ イギリスでは、住宅ローンの金利が一部控除対象となる制度もあるため、ローン利用の方が節税効果が得られる場合があります(特に投資用物件)。


住宅ローンを利用するメリットとデメリット

🔹 メリット

✅ 手元資金を温存できる
➡️ 住宅ローンを利用することで、資金の一部を他の投資や緊急費用に活用できます。

✅ インフレ対策として有効
➡️ 長期的に見れば、インフレが進むと借入金の実質的な価値が目減りし、ローン返済の負担が軽くなる可能性があります。

✅ 信用履歴の向上
➡️ 住宅ローンを利用し、返済を続けることでイギリスのクレジットスコアが向上し、将来の金融商品の利用が有利になります。


🔻 デメリット

❗ 利息の負担が重い
➡️ 現在のような高金利では、35年ローンなら物件価格の約1.5〜2倍の金額を支払うことになり、銀行への支払いが大幅に増えます。

❗ 将来の金利上昇リスク
➡️ 変動金利ローンの場合、将来の金利上昇により支払い額が予想以上に膨らむリスクがあります。



結論:どちらが良いかは目的次第

✅ 住宅ローンが向いている人

  • 手元資金を残し、不動産以外の投資にも資産を分散したい
  • 毎月の安定した収入があり、ローン返済に自信がある
  • 将来のインフレを利用して、借入金の実質負担を軽減したい

✅ 一括購入が向いている人

  • まとまった資金があり、他の投資に興味がない
  • 毎月の支払いリスクを避け、安定した生活を送りたい

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この記事を書いた人

西島伸一朗のアバター 西島伸一朗 https://jtecpc.co.uk/

Japan TEC Property and Cleaning Service Ltd.(JTECPC.CO.UK)のディレクター。
2007年にロンドンへ移住。アクトンの日系不動産仲介を皮切りに、ノッティングヒルやフィンチェリー、さらにイーリングといった地域で豊富な賃貸仲介経験を積み、独立。2019年より本業。趣味はバドミントン。#グーナー。

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