山田さん日本から洗剤を持ってきたんですがなんかうまく溶けてないような気がします。
日本の洗剤はイギリス（特にロンドン）では溶けないので使わないでください。また日本のシャンプーも使わないほうがいいです。
イギリスで暮らすと、ある朝シャワーを浴びたとき、「あれ、泡が立たない…？」という小さな違和感が芽生えることがあります。日本の軟水に慣れているあなたなら、なおさら。実はこれ、イギリスの硬水地域あるあるなんです。
なぜ日本の洗剤やシャンプーがイギリスで溶けにくいの？
硬水にはミネラル分が多いため、石けんや洗剤に含まれる界面活性剤が水と反応しにくくなります。
その結果、
- 泡立ちが悪い
- 洗剤が溶け残る
- 髪がきしむ
- 洗濯物や食器に白い跡（ライムスケール）が残る
- シンクやシャワーの水垢を落としてもすぐつく
- シャワーヘッドが水垢だらけで、水の出が悪くなる
といったトラブルが起きます。特にロンドンを中心とした南東部では、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが多く含まれています。イギリス南東部などでは家電もシャワーも、これに頭を抱える家庭が続出しています。
このように、イギリスの水は、日本の「軟水」とは性質がまったく違います。つまり、日本の軟水仕様の洗剤やシャンプーは、イギリスの硬水環境では性能を発揮できません。
だから、イギリス現地で販売されている「硬水対応タイプ」の商品を選ぶのがベストなのです。
【無料】イギリスの軟水・硬水チェッカー
このトラブルに対処する第一歩は、自分の地域が硬水かどうかを知ること。博士気分で“硬水チェック”を下記の地図で水質の傾向がわかります。
以下の地図では、都市ごとの水の硬度レベルがひと目でわかります👇
硬水エリアの生活対策3つ
硬水が判明したら、飲料水・お風呂・洗濯機の３つの対策を実施していきましょう。
飲み水・料理には「浄水器」や「ブリタフィルター」を活用
イギリスの硬水は胃腸に負担がかかる場合も。
ペットボトルのミネラルウォーターを買ってきてもいいですが、毎週スーパーから持ち帰るのは重荷だと思います。
そんな場合は、「ブリタ」（BRITA）などの硬水対応浄水器を使うと経済的で安心です。
ブリタはドイツ発の浄水器ブランドで、イギリスの硬水をまろやかな軟水に変える定番アイテムです。水道水のカルシウムや塩素を除去し、飲み水や紅茶の味をぐっとおいしくしてくれます。
お風呂・シャワー対策には「軟水フィルター付きシャワーヘッド」
硬水は髪のパサつきや肌荒れの原因にも。
フィルター付きシャワーヘッドを取り付ければ、ミネラルを除去して日本の軟水に近づけられます。
イギリスのシャワー規格はほぼ共通なので、取り付けも簡単です。
洗濯機対策には「カルゴン（Calgon）」が定番
イギリスでは定番の硬水対策洗剤「Calgon（カルゴン）」。硬水による石灰汚れを防ぎ、洗濯機の内部を清潔に保ってくれます。
衣類の洗い上がりも改善されるので、香りの持ちも良くなります。
硬水の利点
硬水にも利点あり。カルシウム・マグネシウムが豊富なので骨の健康には良いという説もあります。
紅茶文化が根付くイギリス北部、例えばヨークシャーでは、硬水用のティーバッグまであります。イギリスの紅茶文化は、まさにこの硬水と共に育まれた味なんです。
硬水は悪役に見えるけれど、実はイギリス文化に欠かせない、ちょっとした味のアクセントかもしれません。
イギリスの硬水事情まとめ
イギリスの水は確かに“硬い”ですが、ちょっとした知識と対策で快適に暮らせます。
ぜひ上の「イギリス軟水・硬水チェッカー」で地域をチェックして、あなたの暮らしに合った硬水対策を始めましょう。
