石川さんスコットランドのアバディーンに赴任することになりました。賃貸仲介お願いできますか。
アバディーンの賃貸仲介ならJTECにお任せください。
「赴任先がアバディーン」と聞いて、地図のどのあたりか即答できる日本人は、たぶん多くないはずです。スコットランドの北東、エディンバラからさらに北へ車で2時間半。北海油田を背景にした「ヨーロッパのエネルギー首都」と呼ばれてきた街で、いま大きな変化が起きています。
住友電気工業が3億5,000万ポンドを投じて隣接地に洋上風力ケーブル工場を建設中。三井物産と商船三井がニッグ港を買収し、洋上風力の物流拠点に。INPEXやJX石油開発、JAPEXも再生可能エネルギーとCCS分野でこの街に拠点を置きはじめています。石油・ガスから洋上風力への大規模な産業転換。
結論から言うと、スコットランドの中でも特に安全な都市のひとつです。1,000人あたり犯罪件数56.9件は、グラスゴーやエディンバラの主要エリアと比べても家族でゆったり暮らせる街です。
アバディーンのエリアの特徴


アバディーンは「花崗岩の街(Granite City)」と呼ばれています。街並みの建物が、地元で採れた灰色の花崗岩でできているからです。雨に濡れると銀色に光って見える、独特の街並み。観光地としても美しいんですが、住む街として見ると、もうひとつ大事な顔があります。それが「ヨーロッパのエネルギー首都」。
北海油田の開発が本格化した1970年代以降、アバディーンには世界中の石油・ガス企業が集結してきました。Shell、BP、TotalEnergies、Equinor、CNOOC、ConocoPhillips。聞いたことのある名前ばかりだと思います。いまはその主役が、石油・ガスから洋上風力やCCS、水素エネルギーへとシフトしつつある、まさに転換期の真ん中です。
街の規模感としては人口およそ20万人。コンパクトで、中心部から海岸線、郊外の住宅地まで車で15〜20分という距離感です。アバディーン大学(中世から続く名門)、ロバート・ゴードン大学(産業界連携に強い)という世界クラスの2大学があり、エネルギー研究や医療研究の拠点でもあります。
イギリスの典型的な街と建物がよくわからない方は、イギリスの住宅様式について詳しくはこちらもあわせて読んでおくと、内見時の感覚がつかみやすくなります。花崗岩の街並みは、ロンドンのレンガ造りとはまったく違う質感なので、最初は戸惑う方も多いです。
アバディーンと主要都市の公共交通機関


日本人駐在員ファミリーが最初に気になるのが「ロンドンや日本とのアクセス」。これ、アバディーンの場合は飛行機が前提になります。
アバディーン国際空港(ABZ)は市内中心部から車で約20分。ロンドン・ヒースローまでBA直行便で約1時間30分、1日4〜5便。アムステルダム、コペンハーゲン、パリ、フランクフルトといったヨーロッパのハブ空港にも直行便があり、ヨーロッパ域内の出張も乗り換えなしでこなせます。羽田・成田への直行便はないため、日本帰国はアムステルダムまたはヒースロー経由が基本ルートです。
電車は、LNERのロンドン・キングスクロス直通便で約7時間〜7時間40分。1日3便ほど。さすがに「日帰り出張」には厳しい距離ですが、車窓からスコットランドの田園風景を楽しみたい家族旅行にはかえって贅沢な時間になります。エディンバラまでは約2時間15分、グラスゴーまでは約2時間40分。ScotRailの便も含めると本数は十分あります。
車の場合、エディンバラまでA90で約2時間15分、グラスゴーまで約3時間。ハイランドの玄関口インヴァネスへは約2時間。北海沿いのドライブは絶景ルートで、休日のショートトリップ先に困らないのもアバディーンの強みです。
アバディーンの治安


スコットランド全体で見ても、アバディーンは安全な部類に入る都市です。エリアによる差が非常に大きいので、エリア選びがそのまま治安対策になります。
治安の良いおすすめエリアは、まずLower Deeside(CultsやMilltimber)。市内で最も裕福なエリアで、犯罪率が極めて低く、エネルギー業界の幹部クラスのファミリーが集中しています。West EndとFerryhillは美しい花崗岩の建築が残るエリアで、都市部に近いのに落ち着いた住環境。Old Aberdeenは大学があるエリアで、街灯と警察パトロールがしっかりしており、研究者や学生家族に人気です。Rosemount、Bridge of Donも若いプロフェッショナルやファミリーに評価が高いエリアです。
具体的な犯罪マップは、Police Scotlandの公式サイトと、Police.ukの犯罪マップで番地レベルまで確認できます。家を内見する前に、住所をマップに入れて過去6ヶ月の犯罪傾向を見ておくのが鉄則です。
イギリスでの簡単な防犯対策についてはイギリスで簡単にできる7つの防犯対策もまとめていますので、入居前にチェックしておいてください。
アバディーンの賃貸物件の価格の平均


2026年3月時点のアバディーンの平均家賃は月額£860。前年比で2.2%の上昇です。ロンドンの全UK平均£1,377、スコットランド全体の£1,022と比べると、まだまだ手ごろな水準。ロンドンの主要エリアと比較すると、半分以下の家賃で同等以上の広さの家に住めるイメージです。
ベッド数別の傾向としては、1ベッドのフラットで月£550〜£700前後、2ベッドで£700〜£950、3ベッドのファミリーハウスで£1,000〜£1,500、West EndやCultsの戸建てなら£1,500〜£2,500まで広がります。1ベッド物件の値上がり率が前年比+2.9%で最も大きく、フラット全体でも+3.3%と上昇傾向。一方、デタッチド(戸建て)は横ばいで、4ベッド以上も大きく動いていません。需要が単身〜若いカップル層に集中しているのが、いまの市場の特徴です。
面白いのは、住宅販売価格は下落傾向(2026年2月時点で前年比6.4%減の約£128,000)なのに、賃貸は上がっているというねじれです。「買うより借りる」を選ぶ層が増えていて、賃貸需要が高止まりしている格好です。
駐在赴任のご家族には特にメリットの大きい街です。同じ予算でCults(アバディーン西側の落ち着いた高級住宅地)の戸建てに住めるとなると、生活の質はぐっと上がります。ただし「安いから何でも借りられる」というわけではなくて、いい物件は早く決まるので、戦略的に動く必要があります。
アバディーンの物件の特徴


アバディーンの賃貸市場で、まず押さえておきたいのが「家具付き比率の高さ」です。本日2026年5月15日時点、Rightmoveに掲載されているアバディーンの賃貸物件は全体571件、そのうち家具付き(Furnished)は455件。比率にすると79.7%です。出典:Rightmove掲載データより。
これ、イングランド主要都市の感覚からするとかなり高めの数字なんですよね。なぜかというと、エネルギー業界特有の「短期駐在プロフェッショナル」需要が大きいから。3ヶ月〜2年で世界各地のプロジェクトを渡り歩くエンジニアが多く、家具を持ち込まないライフスタイルが主流。だから市場全体が「すぐ住める家具付きフラット」に最適化されています。
ただし、注意点が2つあります。1つ目は、市中心部のフラットの約65%が家具付きである一方、CultsやPeterculterといった郊外の戸建ては約85%が「家具なし(Unfurnished)」。ファミリー向けの広い家を探すなら、家具なし前提で予算を組む必要があります。2つ目は、「家具付き」の中身が物件ごとに大きく違うこと。ベッドやソファ、テーブルはあっても、リネン、調理器具、小型家電は含まれないことが多いです。冷蔵庫・洗濯機が「家電付き」と明記されているかも、必ず内見時に確認してください。
イギリスの住宅タイプ(テラスハウス、セミデタッチド、フラットなど)の違いがピンとこない方は、イギリスの13の住まいの種類を先に読んでおくと、物件リスティングの読み方がぐっと楽になります。
続いてペット可物件。本日時点でZooplaのアバディーン賃貸は全体800件中、Pets allowedで絞り込めるのは37件=4.6%です。出典:Zoopla掲載データより。スコットランドでは2025年に成立したRenters’ Rights Actと同様の趣旨を持つHousing (Scotland) Act 2025により、テナントにペット飼育を要求する権利が与えられ、家主は不合理に拒否できなくなりました。緩和方向に進んでいるとはいえ、実際の検索でヒットする「明示的にペット可」の物件はまだ少数派、というのが現実です。
ペット連れでイギリスに渡る場合の輸送手続き、ワクチン、ペットパスポート、検疫、入国時の書類などの詳しい準備については、ペット連れでイギリスに渡る方法を参照してください。アバディーンの場合は「玄関が独立しているMain Door物件を狙う」のが、ペット交渉が通りやすい現地のセオリーです。
アバディーンの賃貸物件競争率


家賃が安いとはいえ、いい物件は本当に早く決まります。販売価格は下落、賃貸需要は上昇、というねじれた市場のため、West EndやCults、Lower Deesideのファミリー向け良質物件は、リスティング掲載から数日〜1週間で内見予約が埋まることが珍しくありません。
特に8〜9月の新学期前は競争のピーク。大学が動き、駐在員の入れ替わりも重なるタイミングです。逆に12〜2月は動きが鈍るので、引っ越し時期に融通が利くなら、この時期を狙うのもアリです。
いくつか押さえておくべきポイントがあります。まず、不動産屋がよく言う「学区内ですよ」を鵜呑みにしないこと。学区(キャッチメントエリア)は毎年見直されるので、自治体の公式マップで必ず確認してください。次に、契約交渉のときに前払いを求められるケース。スコットランドはイングランドと別法体系(Private Residential Tenancy/PRT)になるので、イングランドのRenters’ Rights Actの前払い制限はそのまま適用されません。慣習として、外国人テナントには2〜6ヶ月の前払いが提示されることがあります。
賃貸契約でよく起こる勘違いやトラブルは、イギリスの賃貸契約でよくある10の誤解にもまとめています。契約書にサインする前に一度目を通しておくと、後悔のリスクが減ります。
JTECでは、日本からの代理内見の動画撮影、契約書のバイリンガル確認、入居立会いまで一連のサポートをしています。ご家族の駐在赴任を進める法人のご担当者様向けには、法人向けリロケーションサービスでまとめてご相談いただけます。
アバディーンのカウンシルタクス


イギリスで家を借りるときに見落としがちなのが、家賃以外の固定費。代表格がカウンシルタクスです。アバディーン市の2026/27年度のBand別年額は以下のとおりです。スコットランドは1991年の資産価値ベースでA〜Hに分類されています。
- Band A:£1,558.91(月額換算 約£130)
- Band B:£1,818.72(月額換算 約£152)
- Band C:£2,078.54(月額換算 約£173)
- Band D:£2,338.36(月額換算 約£195)
- Band E:£3,012.55(月額換算 約£251)
- Band F:£3,682.06(月額換算 約£307)
- Band G:£4,389.03(月額換算 約£366)
- Band H:£5,435.44(月額換算 約£453)
出典:Aberdeen City Council公式(2026-27年度)。
スコットランドのカウンシルタクスには水道・下水料金が含まれています。イングランドはカウンシルタクスと水道代が別請求ですが、スコットランドは合算で1本化されているので、その分だけ表示金額が大きく見えます。ファミリー向けのCultsやMilltimberの戸建てはBand G〜Hに該当するケースが多く、年£4,000〜£5,000、月にすると£330〜£450の負担。予算計画にしっかり組み込んでください。
学生だけで住む世帯は全額免除、社会人と学生の混合世帯は25%割引(Single Adult Discount等の適用ケースあり)、家全体で社会人1人だけの世帯は25%割引、といった軽減策があります。詳細はAberdeen City Council公式のCouncil Tax案内で最新版を確認してください。
入居後の電気・ガス・水道の名義変更は、慣れない英語のやり取りで手こずる方が多いです。JTECのイギリス賃貸物件での入居時の公共料金の名義変更サービスで代行も可能なので、入居時期に余裕がない方はご相談ください。
アバディーンの小中学校


スコットランドの教育カリキュラムは、イギリス国内でも高評価されてきました。アバディーンの公立校は全体的にレベルが高めです。
セカンダリースクール(中高)の人気校ベスト5は以下のとおり。
- Cults Academy(評価:Very Good/生徒数1,316人)
- Aberdeen Grammar School(評価:Very Good/生徒数1,310人)
- Oldmachar Academy(評価:Good/生徒数938人、Sunday Timesで北東部1位)
- St Machar Academy(評価:Good/生徒数1,038人)
- Bucksburn Academy(評価:Good/生徒数938人)
プライマリースクール(小学校)のベスト5は、
- Fernielea School(Excellent)
- Middleton Park School(Excellent)
- Cornhill School(Very Good)
- Kingswells School(Very Good)
- Ferryhill School(Very Good)
評価はEducation Scotlandの査察結果に基づきます(イングランドのOfstedにあたります)。日本人駐在員ファミリーの「鉄板の家探し戦略」は、Cults Academyの学区にあたるCultsまたはMilltimber(Lower Deeside)に住むこと。次点でOldmachar Academyの学区。教育の質と治安、両方を一気に確保できます。
注意点として、スコットランドの学校年度は8月中旬スタートで、入学申し込みの締め切りは前年12月〜1月中旬。日本から来てから「学校どうしよう」では遅すぎることが多いので、物件探しと並行で学校確保を進めるのが鉄則です。不動産屋の「ここは○○Academyの学区ですよ」というセールストークも、学校公式サイトまたはAberdeen City Councilの学区マップでクロスチェックしてください。
アバディーンのナーサリー


就学前(0〜5歳)のナーサリーは、現地のEarly Years Centre(自治体運営)、私立ナーサリー、大学運営のナーサリーの3つに大別されます。日本人駐在員ファミリーに評価が高いのは以下あたり。
The Treehouse Early Care & Education Centreは、ロバート・ゴードン大学(RGU)キャンパス内のナーサリー。STEM教育と「秘密の庭園」を活かした探究型カリキュラムで定評があります。Bright Horizons at 44 St SwithinはWest End立地で、手厚いケアと食事の質の高さで評判。Banana Moon Day NurseryはBridge of Donなどに展開していて、子供主導の育成アプローチが特徴です。
注意点は2つ。1つ目は、人気のナーサリーは待ち時間が長いこと。妊娠中から申し込む家庭もあるくらいで、駐在赴任が決まったら即連絡が鉄則です。2つ目は、3〜5歳児には「Funded Early Learning and Childcare(FELC)」という年600〜1,140時間の無料保育枠があること。これは現地の制度なので、駐在員家族も条件を満たせば利用できる場合があります。最新の適用条件はAberdeen City Council公式の案内で確認してください。
アバディーンの日本人向け教育施設


ここがアバディーン赴任を検討するご家族にとって、いちばん率直に伝えておきたいパートです。アバディーン市内には実店舗型の日本語補習校も、日本のナーサリーも存在しません。
オンライン日本語教育として、JLFC Scotland(子供の年齢ではなく日本語能力レベルに応じたオンラインレッスン)、Language TrainersやPreplyのネイティブ講師による1対1オンラインクラス、すららや進研ゼミ海外受講、Z会海外といった日本の通信教育サービスが選択肢になります。
帰国子女枠の中学受験・高校受験を視野に入れるなら、駿台ロンドン校やJOBA、LINGOといった在英の日系塾のオンライン受講も選択肢に。長期赴任で「現地校で英語を伸ばす」のか、短期赴任で「日本帰国後の編入をスムーズに」なのかで、戦略がガラッと変わってきます。
日本人ナーサリーについては、アバディーンには日本語環境のあるナーサリーはほぼ存在しないと考えてください。現実的には「現地ナーサリー+家庭での日本語維持」の組み合わせで運用しているご家族が多いです。日本人会や駐在員コミュニティ(Aberdeen Japanese Society)で情報交換しながら、絵本やオンライン日本語動画で家庭学習を補強する形になります。
最新の補習校・日本人学校リストや帰国後の編入情報については、在英国日本国大使館(uk.emb-japan.go.jp)の教育ページ、および海外子女教育振興財団(joes.or.jp)の公式情報が一次ソースになります。学費や連絡先は年度で変わるため、必ず直接お問い合わせください。JTECでは、駐在赴任のご家族から個別にご相談を受けた際には、その時点での最新情報をご案内しています。
アバディーンに赴任が決まったご家族には、お子さんの日本語維持の方針(現地優先か、日本帰国後の編入優先か)を最初に決めることをおすすめしています。この方針で、住むエリアも、お子さんに合わせる学校も、放課後の塾選びも、すべて変わってくるからです。
アバディーン賃貸 まとめ


アバディーンは、世界クラスのエネルギー産業のキャリアと、スコットランドの安全で美しい暮らしを両立できる街です。ロンドンの喧騒からも、イングランドの不動産バブルからも距離を置いて、家族でじっくり腰を据えられる環境。ただし、日本語教育のリソースが限られる、距離があるという点は、赴任前に必ず家族で話し合っておきたいトピックです。
JTECでは2008年からイギリスの不動産業界に関わってきた経験をもとに、アバディーン含むスコットランド主要都市での物件探し、契約サポート、入居立会いまで一貫してお手伝いしています。リモートで探さざるを得ない日本からのご相談、お子さんの学校とリンクした物件選び、ペット同伴での渡英など、ご家族の事情に合わせて柔軟に対応します。
具体的なご相談やご質問は、JTEC公式サイトまたはよくあるご質問(Q&A)からお気軽にお問い合わせください。











