山田さんベルファストに赴任することになりました。ベルファストってイギリスでしたっけ?アイルランド?
ベルファストの賃貸仲介ならJTECにおまかせください。ベルファストはグレートブリテン、北アイルランドです。
タイタニックを生んだ造船の街が、いまや欧州屈指のサイバーセキュリティ研究拠点へ。ベルファストの賃貸市場は過去5年で家賃が約50%も上がっています。
「紛争のイメージが残っていて怖い」「補習校もなさそうで子育てが不安」——日本から直接ベルファスト赴任の話が出たお客様から、JTECがよく受けるご相談です。
急にベルファスト赴任の辞令が出ました。正直、街のイメージがまだ「紛争」のままで…。住む場所、本当に大丈夫ですか?
1998年のベルファスト合意から四半世紀以上、街の表情は別物になりました。サウスやイーストは安全指数が74〜76と高水準で、楽天やNihon Cyber Defenceなどの日系企業もここを選んでいます。ただし通り単位で雰囲気が変わる土地なので、エリア選びだけは丁寧に。
JTECが現場でお手伝いします。
ベルファストってどんな街?日系企業も選ぶ理由


ベルファストは北アイルランドの首都で、人口は約35万人。アイルランド島では2番目に大きな都市です。かつてはタイタニック号を建造した世界最大級の造船業と、リネン製造で栄えました。いまはその面影を残しつつ、フィンテック、サイバーセキュリティ、映画産業を中心とした知識経済都市にすっかり姿を変えています。
街の中心にはクイーンズ大学ベルファスト(QUB)があります。英国のラッセル・グループ加盟校で、特にCentre for Secure IT (CSIT) はサイバーセキュリティ研究の世界的拠点。アルスター大学も最新の都市型キャンパスを市中心部に構え、若い人口流入を支えています。
JTECにベルファスト赴任のご相談が来るとき、決まって背景にあるのが日系企業の存在です。たとえばこんな会社が現地に拠点を構えています。
- 楽天(Rakuten Blockchain Lab):2016年にベルファストへ進出。QUBのCSITとの連携を理由にこの街を選んだソフトウェアR&D拠点
- Nihon Cyber Defence (NCD):日本発のサイバーセキュリティ企業。北アイルランドオフィスで15名規模の雇用拡大、£1.5m投資を発表
- Canyon Europe(キャニオン):トリガースプレー・ディスペンサー製造で世界30か国以上に輸出。ベルファスト北郊のMalluskで1987年から操業、£3.1m投資で生産ラインを拡張中
北アイルランドには医療機器、ICT、自動車部品、アルミ鋳造、ブロックチェーンと、地味だけど技術力で勝負する日系の拠点が点在しています。ロンドンの金融・コンサル枠とは少し違う、「現地の研究機関とがっちり組んで技術で勝つ」というのが、ベルファスト赴任者に共通する空気感です。
そもそも北アイルランドの賃貸事情は、イングランドやスコットランドとも別物。地元のメインポータルはPropertyPalで、RightmoveやZooplaの掲載数はかなり限定的。法律もイングランドの新法(Renters’ Rights Act 2025)は適用されず、Private Tenancies Act (NI) 2022が基準になります。「英国本土と同じ感覚」で動くと、ちょっとしたつまずきが起きやすい街です。
ベルファスト市内・アイルランド島内の交通


ベルファスト赴任を打診されたお客様で最初によく聞かれるのが、「日本との距離」と「島内の動きやすさ」です。
日本との往復は、ベルファスト国際空港(BFS)またはベルファスト・シティ空港(BHD)からロンドンまで約1時間20分。EasyJetが週101便、British Airwaysが週60便。1日合計で22便ほど直行便があるので、ヒースローやガトウィック乗り換えで成田・羽田に出やすい。長期休暇で日本に帰る、出張で関西に飛ぶ、というルートはわりとスムーズです。
市内の足はTranslinkが運営するMetro(バス)とGlider(連節バス)。dayLink travelcardが£3.50(9時半以降は£3)で1日乗り放題。中心部とイースト・ベルファスト、ウェスト・ベルファストはGliderが幹線として通っていて、これが結構便利。
島内の南北軸はEnterprise列車。ベルファスト・グランド・セントラル駅からダブリン・コノリー駅まで毎時1本、月〜土は1日15便、日曜も8便。フレキシブルなスタンダードシングルが£13.50からで、早期予約だと£9.99も狙えます。週末ダブリンに買い物に出る人や、ダブリンの日本食材店で和食をまとめ買いするご家庭は多いです。
車は必要ですか?北アイルランドって地方都市の印象なので…
市中心部やQUB周辺に住むなら、最初の半年は車なしでも回せます。ただアントリム海岸沿いの観光や郊外の大型スーパー、子どもの習い事を考えると、家族赴任なら1年目のどこかで1台目を持つ流れが多いですね。
ベルファスト⇔ダブリン|国境・税関・通貨の現状
ベルファスト赴任の話が出ると、「ダブリンとの行き来はどうなっているのか」。Brexit後の国境って実際どうなの?という質問です。2026年5月時点の答えはシンプルで、「人の移動はほぼ自由、物の移動は仕組みが整っている、ただし通貨だけは別」です。
国境チェックポイントは「ない」
ベルファストとダブリンの国境は約500キロ、200か所以上の越境ポイントがありますが、物理的な入管チェックポイントは存在しません。1998年のベルファスト合意以降、これは保証されている状態。Enterprise列車も国境を停車せず通過します。バス・車・列車のどれで動いても、「ここから別の国」という瞬間を意識することはほぼありません。
パスポート・ビザ|日本人駐在員の実務
英国市民・アイルランド市民はCommon Travel Area(CTA)という古い枠組み(EUより前から存在)で、両国を自由に行き来できます。ただし日本人駐在員は別の扱いです。
- UKビザ・BRP・eVisa:英国側の在留資格。アイルランドに入国するには別の根拠が必要
- アイルランドへの入国:日本人パスポート保持者は観光ビザ免除(90日まで)で訪問可能
- 実態として陸路移動の場合:国境にスタンプ機能がないため、入国記録が残らない。長期で繰り返す場合は、自分で日程を管理しておくのが安全
- 空路でダブリン入りの場合は通常の入管審査あり。書類は持参を推奨
eVisa関連の手続きについてはeVisaのシェアコード発行方法のページもご参考に。
物の移動と税関|Windsor Frameworkの世界
2023年のWindsor Framework以降、北アイルランドは独特の立ち位置になりました。北アイルランドは英国の一部でありながら、EU単一市場の一部のルールも維持しているという二重構造。これがダブリンとの行き来を逆に楽にしている側面があります。
Windsor Framework(ウィンザー枠組み)は、2023年2月にUKとEUが合意した北アイルランドの貿易・物流ルールです。
- 北アイルランド⇔アイルランド共和国:物の移動は事実上自由。「Red Lane/Green Lane」の仕組みは主に英国本土(GB)→北アイルランドの貨物向けで、北アイルランドから南へ動かす個人荷物はほぼ問題なし
Red lane:「EU側(アイルランド共和国)に流れる可能性がある」貨物が通るフルチェック・ルート。
Green Lane:北アイルランドで消費されると認定された貨物が通る簡素ルート。
- 個人旅行者の手荷物:日用品レベルなら税関で止められることはまずない。家族向けの小包やお土産も同様
- 商業輸送・大量輸送:UK Internal Market Scheme (UKIMS) や関連申告が必要なケースあり。ビジネスで動く方は経理・物流チームに確認を
UK Internal Market Scheme (UKIMS) とはイングランド・スコットランド・ウェールズから北アイルランドに貨物を運ぶ事業者向けの「Green Lane通行証」のような認証制度です。
- 免税(Duty Free):北アイルランドから空路で英国本土に飛ぶ場合の免税対応はいまだ調整中。空港でアルコールや煙草を買うなら直前に最新ルールを確認
通貨は別|ポンドとユーロを使い分ける
ここが赴任直後にちょっと面食らうところ。北アイルランドはポンド(GBP)、アイルランド共和国はユーロ(EUR)です。
- ダブリン日帰りなら、まずATMで少額のユーロを引き出すか、Wise/Revolut等のマルチ通貨カードが便利
- 国境近くの町(NewryやDundalk)は両通貨が使える店が多いですが、レートはお店次第
- クレジットカードは両方使えますが、両替手数料に注意
- 北アイルランドの紙幣(Northern Bank、Ulster Bank等)は英国本土でも通用しますが、お店によっては受け取りを渋ることがあります。これも赴任あるあるです
ベルファストの治安はどこを選ぶか


1998年のベルファスト合意以降、街全体の治安は劇的に改善しました。ただしベルファストには独特の事情があって、「通り単位で雰囲気が違う」。これが他の英国都市にない特徴です。
住居選びで安心して動けるのは、サウス・ベルファストとイースト・ベルファスト。
- サウス・ベルファスト(Stranmillis、Malone Road周辺):安全指数74〜76と非常に高い。QUBに近く、国際的な空気。緑が多くて専門職や駐在員、留学生に最も人気のエリア
- イースト・ベルファスト(Ballyhackamore、Belmont周辺):安全指数72〜73。村のような温かみがあり、ファミリー層に強くおすすめ。カフェ文化も育っています
逆に夜の独り歩きや子連れでの長期居住では避けたいのが、ウェスト・ベルファスト(Falls Road、Shankill Road)の一部や、ノース・ベルファスト(Ardoyne、New Lodge)の一部。反社会的行動の発生率がやや高めです。
もう一つ、ベルファスト特有のチェックポイントが「政治的シンボル」。壁画(murals)や旗が掲げられている通りは、コミュニティとしての色が濃く出る場所。観光で見るぶんには歴史を感じる風景ですが、毎日住む場所としては好みが分かれます。内見の段階で、通り沿いの壁画・旗の有無を実際に歩いて確認することをおすすめします。気になる方は、JTECで安全に簡単にできる7つの防犯対策もチェックしてみて。
具体的な犯罪傾向はPSNI(北アイルランド警察)の公開データで通り単位まで見られます。物件が決まる前に必ず一度目を通すと安心です。
ベルファストの賃貸物件の家賃相場


ベルファストの平均月額賃料(2026年1月時点/全市場ベース)はこんな感じです。
- 1ベッドルーム:£831
- 2ベッドルーム:£957
- 3ベッドルーム:£1,098
- 4ベッドルーム以上:£1,575
- 全体平均:£1,130
過去5年で平均賃料は約50%上昇。これは英国の地方都市の中でも上位の伸び率です。それでもロンドンZone3〜4の半額程度におさまるので、QUBで研究したい・楽天で働きたい・Nihon Cyber Defenceで腕を磨きたい、という赴任者にとってはコスパが効く街。
注意点は1つ。広告に出る家賃は「Rates exclusive(レート別)」か「Rates inclusive(レート込み)」か。これで月の出費感が変わります。広告主によって表記が違うので、内見前に必ず確認してください。
ドメスティレートとはイングランドにおける、カウンシルタクスと水道代を合わせたようなものです。
ベルファストの物件の特徴


ここはベルファストならではの落とし穴があります。北アイルランドの賃貸広告は、地元ポータルのPropertyPalに集中しているのです。Rightmove・Zooplaに載っているベルファスト物件は、本土の都市と比べてずっと少ない。
ベルファストの住まい探しはPropertyPalでが鉄則です。地元のレッティングエージェント(不動産屋)も、新規物件はまずPropertyPalに出します。日本からリモートで動くと、RightmoveやZooplaを使ってしまし、ここを知らずに「ベルファストは物件が少ない」と勘違いするケースが多いです。
物件タイプの傾向はこんな感じ。
- スタジオ・1ベッドルーム:市中心部とQUB周辺に集中。短期滞在の専門職と学生がターゲットで、家具付き率は非常に高い。夜間の騒音対策としてセキュリティのしっかりした建物を選ぶのがコツ
- 2ベッドルーム:カップル・少人数ファミリーに人気。伝統的なテラスハウス(長屋)が多いので、光熱費高騰を見据えてEPCランクC以上を最低条件にすると失敗が少ないです。イギリスの13の住まいの種類を予習しておくと、テラスハウスとセミデタッチドの違いがすぐつかめます
- 3ベッドルーム以上:サウス・イーストの郊外に多くファミリー層向け。このクラスから「家具なし(Unfurnished)」の割合が増えてきます
戦略としては、初期は家具付きに入居→生活が落ち着いた段階で家具なしに転居して家具を揃えるのが現実的。日本から大型家具を持ち込む費用と時間を考えると、最初の半年〜1年を家具付きでしのぐほうがずっと楽です。
ペットについて
ペット連れでイギリスに渡る場合の輸送手続き、ワクチン、ペットパスポート、検疫、入国時の書類などの詳しい準備については、ペット連れでイギリスに渡る方法を参照してください。
ベルファストの賃貸物件競争率


ベルファストの賃貸市場は、いま英国でもっとも熱い市場の一つ。1つの物件に対して平均52件の問い合わせが入り、成約まで平均31日と言われています。
「平均31日」と聞くと余裕に感じるかもしれませんが、これは「最終的に契約が成立するまで」の話。本当に良い物件は内見当日〜翌日に決まります。週末を挟むだけで、月曜にエージェントに連絡したら「もう申し込みが入りました」となるケースが本当に多い。
日本からリモートで探す場合のコツはこのあたり。
- PropertyPalに毎朝アクセス。物件は朝出ます
- WhatsApp内見を交渉する。エージェントによっては動画通話で内見してくれます
- 前払い家賃(3〜6か月)の提示が交渉カードになる。激戦市場では「先に動ける」買い手が勝ちます
- 残高証明・英国側の銀行口座があると審査がぐっと早い。赴任が決まったらまず銀行口座だけは現地で早めに開ける段取りを
- 現地の代理内見・契約サポートを使う。JTECでは現地内見の動画撮影や、お客様のご希望に合わせた現地対応をしています
このあたりの交渉のコツや契約上の落とし穴は、イギリスの賃貸契約でよくある10の誤解も合わせて読んでおくと安心です。激戦市場では「制度を知っている人」が圧倒的に有利。
北アイルランドの賃貸契約はここが特殊|UK4地域を比較


ベルファスト赴任のお客様にJTECが必ず説明するのが、「英国は4つの地域でそれぞれ賃貸法制がまったく違う」という事実です。「UKだから同じでしょ?」と思っていると、契約の選び方も交渉の仕方も間違えます。
2026年5月時点の主要な差をまとめると、こんな景色です。
| 項目 | 北アイルランド | イングランド | スコットランド | ウェールズ |
|---|---|---|---|---|
| 適用法 | Private Tenancies Act (NI) 2022 | Renters’ Rights Act 2025(2026年5月施行) | Private Housing (Tenancies) (Scotland) Act 2016+Cost of Living (Tenant Protection) Act 2022 | Renting Homes (Wales) Act 2016(2022年12月施行) |
| 契約名称 | Private Tenancy | Assured Tenancy(ASTは廃止) | Private Residential Tenancy(PRT) | Occupation Contract(テナントは「Contract-holder」) |
| 固定期間契約 | あり(一般的) | 廃止済/全契約が周期型(rolling)に | 廃止済(PRTは無期限) | Fixed-term standard contractあり |
| Section 21 (無過失退去通告) | 残存。大家からの一定期間予告で退去可 | すでに存在しない | すでに存在しない | 制限あり(無過失通告は最短6か月かつ最初の6か月は通告不可) |
| デポジット上限 | 家賃1か月分(2023年4月から) | 年間家賃50週分未満(£50,000未満物件は5週分) | 家賃2か月分相当が上限 | 家賃の合理的範囲(明示の上限規制なし) |
| デポジット保護 期限 | 28日以内(2023年4月以前は14日) | 30日以内 | 30日以内 | 30日以内 |
| 家賃値上げ規制 | 規制なし(合理的予告必要) | 年1回、所定通知(Section 13)必要 | 年3%キャップ(コスト連動最大6%まで) | 所定通知(Section 104)必要、頻度制限あり |
| ペット規制 | 規制なし(大家裁量) | 大家は合理的理由なしに拒否不可、追加ペットデポジット不可 | 規制なし(大家裁量) | 規制なし(大家裁量) |
| 主要ポータル | PropertyPal | Rightmove/Zoopla/OnTheMarket | Rightmove/Zoopla/Citylets | Rightmove/Zoopla/RightMove Cymru |
| 住居コスト(家賃以外) | Domestic Rates(水道込み) | Council Tax+水道別 | Council Tax(水道込み) | Council Tax+水道別 |
ここから読み取れる、ベルファスト赴任者にとっての注意点を3つに絞ります。
① 北アイルランドはまだ「大家有利」な制度。イングランドのRenters’ Rights Actやスコットランドの家賃キャップのような強い借主保護はまだ入っていません。Section 21相当の無過失退去も可能なので、契約書のブレイク条項や通知期間は本土以上に丁寧に読む必要があります。
② ペットを連れて来る方は北アイルランドが一番厳しい立場。イングランドではRenters’ Rights Actで「合理的理由なき拒否」が禁止になりますが、北アイルランドにこの規制はありません。大家との交渉に丁寧な時間をかけることが前提です。ペット連れでイギリスに渡る方法で輸送と書類の準備を整え、ベルファスト側ではPet CV的な資料を用意して交渉に臨むのが現実線。
③ 家賃の値上げ規制がないのは北アイルランド独特。スコットランドのような3%キャップはなく、合理的な予告さえあれば大家側で値上げ要請が可能。過去5年で約50%上昇している市場であることを踏まえて、長期契約や家賃固定の交渉は積極的に。
逆に北アイルランドのメリットは、Domestic Ratesに水道代が含まれていて家計の固定費が読みやすい点。本土のように毎月の水道請求がない分、月の出費は予測しやすいです。
ベルファストのDomestic Rates(カウンシルタクスではない)


北アイルランドはここが本土と決定的に違います。「カウンシルタクス」という制度がなく、Domestic Ratesと呼ばれる固定資産課税が住居コストに乗ってきます。
北アイルランドは水道代がレイトに含まれていること。北アイルランドWater(公社)が水道事業を担っていますが、家庭向けの水道料金は2026年現在も導入されていません。本土のように毎月Severn TrentやThames Waterに数十ポンド払う、というのがない。家計目線ではちょっとした恩恵です。
ドメスティックの正確な金額は、LPSの公式オンラインツールで物件アドレスを入れれば即座に確認できます。入居後の名義変更が必要な公共料金(電気・ガス・インターネット等)の手続きは意外と煩雑なので、イギリス賃貸物件での入居時の公共料金の名義変更サービスもJTECで承っています。
ベルファストの小中学校とグラマースクール制度


北アイルランドの教育で押さえておきたいのは、「グラマースクール制度がまだ生きている」という点。イングランドのほとんどでは廃止されたこの選抜制が、北アイルランドでは中等教育の中心として機能しています。
子どもが11歳になる年、Transfer Test(GL-AQEまたはAQE)と呼ばれる入学試験を受けて、合格するとグラマースクールに進学。学力上位層はほぼグラマースクールに集まる構造で、「どのグラマースクールを目指すか」が住む場所選びの大きな軸になります。
セカンダリー(グラマースクール)ベスト5(人気・実績ベース):
- Strathearn School(イースト・女子)
- Rathmore Grammar School(サウス・共学・カトリック系)
- St Dominic’s Grammar School(ウェスト・女子・カトリック系)
- Aquinas Diocesan Grammar(サウス・共学・カトリック系)
- Our Lady and St Patrick’s College(イースト・共学)
プライマリースクール ベスト5:
- St Mary’s Primary School
- St Malachy’s Primary School
- Strandtown Primary School(イースト)
- St Bride’s Primary School(サウス)
- Botanic Primary School(サウス・QUB近く)
学校評価はイングランドのOfstedではなく、ETI(Education and Training Inspectorate)が担当。ETIの公式サイトで各校のレポートが読めます。
もう一つ北アイルランドの学校で複雑なのが、学校のカテゴリーが3種類あること。Catholic Maintained(カトリック系)、Controlled(プロテスタント色が強め)、Integrated(宗派混合)です。日本人ファミリーにはIntegratedが感覚的に馴染みやすいことが多いですが、人気校はカテゴリーをまたいで散らばっているので、「学校から決める→学区を選ぶ」の順で考えるのが現実的。
キャッチメントエリア(学区)は毎年微妙に変わります。不動産屋の「ここは○○校の学区内ですよ」を鵜呑みにせず、必ず教育庁(Education Authority)の公式ページで最新の境界を確認してください。これ、本当に大事です。
ベルファストのナーサリー(0〜4歳児向け)


未就学児を連れて赴任するご家庭からよく聞かれるのがナーサリー事情。ベルファストで日本人保護者から評価が高いのは以下のあたり。
- Childsplay Day Nursery & Kindergarten
- Puddleducks Day Nursery
- St Teresa’s Nursery School
- Kids@BT9(サウスのBT9エリアで人気)
- Clearly Kids
北アイルランドでは3〜4歳児向けにFunded Pre-school Education Programmeがあり、無料の保育枠が一定時間提供されます。ただし人気園は待ち時間が長いので、赴任が決まった段階での即申し込みが基本。「現地に着いてから探す」では遅いケースが多いです。
ベルファストの日本人向け教育施設


ここが他の英国都市と大きく違うところ。ベルファスト市内には日本語補習授業校がありません。駐在員家庭の現実解は何か。JTECがご相談を受けて整理している選択肢はこの3つ。
① オンライン日本語補習校(最も現実的)
近年、海外駐在員向けにオンライン日本語補習校が複数立ち上がっています。土曜にZoom等で授業を受け、教科書は文科省検定教科書を使う、というスタイル。ベルファストのように地理的に補習校から離れた家庭にとっては、現状もっとも続けやすい選択肢です。学年・科目・予算に応じて選べるので、お子さんの年齢が決まった段階で複数を比較するのが鉄板。
② アイルランド日本語補習校(ダブリン)
車で約2時間、Enterprise列車でも約2時間で行けるダブリンには、アイルランド日本語補習校があります。土曜に通えるかどうかは家庭の負担次第ですが、月1〜2回のスポット利用で文化行事だけ参加する家庭もあります。長期休みのイベント参加の選択肢として知っておくと、選択肢が広がります。
日本人ナーサリーはない
残念ながらベルファストには日本人向けナーサリーや日本語環境のあるナーサリーは2026年5月時点でほぼ存在しません。現実解は「現地ナーサリー+家庭での日本語維持」の組み合わせ。週末は家族で日本語、平日は英語、というメリハリ運用が、結果的に子どもの言語スイッチを鍛えます。
帰国受験・進学を見据えるなら
将来日本に戻る前提なら、オンライン家庭教師やすらら・Z会海外・進研ゼミ海外受講等の併用が基本線。中学受験や高校受験の帰国子女枠を狙うなら、駿台ロンドン校・JOBA・LINGOといった在英の日本人向け塾のオンラインクラスを使うご家庭も多いです。
コミュニティ・公式情報源
ベルファストには北アイルランド日本協会(Japan Society of Northern Ireland/JSNI)があり、花見やお正月などのイベントを主催しています。日本食レストランも徐々に増えており、Sakuraなど一部の店は日本人コミュニティの集まり場所にもなっています。
最新の補習校・日本人学校情報は、在英国日本国大使館(uk.emb-japan.go.jp)の教育ページと、海外子女教育振興財団(joes.or.jp)が公式情報源。年度の途中で運営状況が変わることもあるので、ご相談を受けたら都度最新版をJTECで確認してご案内しています。
ベルファストはこんな街


ベルファストは「英国本土の高家賃から離れて、技術と研究で勝負したい人」が集まる街です。楽天・Nihon Cyber Defence・Canyon Europeといった日系の拠点に派遣されてやってくる方、QUBで研究したい方、サイバーセキュリティ業界のキャリアを北アイルランドで深めたい方——理由はそれぞれですが、皆さん共通しているのは「ここに来る目的が明確」だということ。
家賃は上がっているとはいえ、ロンドンの半額レベル。水道代がDomestic Ratesに含まれている家計の優しさ、サウスとイーストの落ち着いた住環境、QUBが街の真ん中にある知的な空気——ベルファストには英国本土の都市にはない独自の質感があります。
ただし通り単位で表情が変わる、PropertyPalを使わないと物件が見つからない、Domestic Ratesという独自の固定資産税がある、補習校がない——本土の感覚で動くと足元をすくわれる場面が確かにあります。JTECは2008年から英国不動産に関わり、北アイルランドのお客様もサポートしてきました。物件探しから契約、入居立会い、家族の生活立ち上げまで、ベルファスト赴任のあらゆる場面でお手伝いできます。
法人様の駐在員向けには法人向けリロケーションサービスもご用意しています。個別のご相談はJTECのお問い合わせフォーム、またはよくあるご質問はQ&Aページからどうぞ。
ベルファストは「目的を持って渡る人」を確実に受け止めてくれる街。住む場所選びさえ丁寧にやれば、英国の中でも特別に居心地のいい暮らしが待っています。









