あやかカンタベリーにあるケント大学で修士過程に行くことになりました。賃貸仲介お願いできますか。
カンタベリーの賃貸仲介ならJTECにお任せください。
カンタベリーと聞いて、まず思い浮かぶのは大聖堂でしょうか。それとも大学でしょうか。実はこの街、人口5.5万〜7.1万人ほどのコンパクトな都市に約3万人の学生が集まる、イギリスでも独特の「学術都市」です。世界遺産(カンタベリー大聖堂)が街の真ん中にあり、ロンドンのセント・パンクラス駅まではHS1(高速鉄道)で1時間弱。歴史と学術とロンドン近接、この三拍子が揃った街は、実はそう多くありません。
そして、ちょうど今日(2026年4月30日)。明日5月1日からイングランドではRenters’ Rights Actが施行されます。賃貸市場のルールが大きく変わるこのタイミングで、カンタベリーで物件を探そうとしている方に向けて、現地で2008年からイギリスの不動産に関わってきたJTECの目線から、街のリアルをまとめます。
夫がケント大学の研究員として赴任することになったんです。家族3人でカンタベリーに住むのは初めてで、何から調べればいいか…。物件探しもリモートで進めなきゃいけないし、子どもの学校もあるし、不安です。
カンタベリーは大学関係者のご家族からのご相談が本当に多い街です。ご安心ください。実はカンタベリーの賃貸市場は「大学の学事暦」で動いているので、知っておくべき”型”があるんです。一つずつ整理していきますね。
カンタベリーのエリアの特徴


カンタベリーはイギリス南東部、ケント州にある街です。人口は約5.5万〜7.1万人。コンパクトで歩きやすく、自転車で街中を回れるサイズ感です。ロンドンの規模感に慣れている方にとっては「え、この街、こんなに小さいの?」と驚かれることも。でも住んでみると、この距離感がちょうどいい。歩いて買い物、歩いて学校、歩いてパブ。これがカンタベリーの日常です。
そしてこの街、ただの小さな歴史都市ではありません。約3万人の学生がいる、れっきとした「学術都市」です。中心となるのは2つの大学。
ひとつめがケント大学(University of Kent)。市内北部の丘の上に広大なキャンパスを構える研究型大学で、法学・ビジネス・心理学の分野で世界的な評価が高い。もうひとつがカンタベリー・クライスト・チャーチ大学(Canterbury Christ Church University、通称CCCU)。こちらは市内中心部にあり、教育・医療科学・クリエイティブ系に強い。学生街と歴史地区が地理的にはっきり分かれているのが、カンタベリーの面白いところです。
世界遺産のカンタベリー大聖堂を中心に、中世の街並みがそのまま残っています。観光地としても有名なので、夏場は観光客が増えますが、住んでみると意外と地元のリズムは静か。市場(Goods Shed)、独立系のカフェ、図書館、劇場(Marlowe Theatre)。学術都市らしく、文化施設の充実度はこの規模の街としては破格です。さらに付け加えると、ビクトリアンやジョージアンといったイギリスの住宅様式について詳しくはこちらでご紹介しているような歴史的建築の住宅も多く、街並みそのものに「住む価値」があります。
カンタベリーとロンドンの公共交通機関


大学の街、と書きましたが、実はカンタベリーは「ロンドン通勤も現実的にできる街」でもあります。これが他の地方都市との大きな違いです。
カンタベリーには2つの駅があります。Canterbury WestとCanterbury East。このうちCanterbury Westから出ているHS1(High Speed 1)に乗れば、ロンドンのSt Pancras International駅まで最速56分。1時間を切ります。Eastから出る通常の路線でもLondon Victoriaまで1時間20分前後で到着します。日中は概ね30分に1本。終電も比較的遅くまであるので、ロンドンで遅めの会食があっても帰れる安心感があります。
大学関係者で「平日は研究、月1〜2回ロンドンで学会や出張」というスタイルの方も多いです。HS1の通勤は決して安くはない(年間定期で7,000ポンド前後)ですが、ロンドンで同じ家賃を払うことを考えれば、カンタベリーで広い家に住みつつロンドンに通うほうがトータルで快適、という声をよく聞きます。
車での移動はM2経由でロンドン中心部まで1時間半〜2時間(時間帯による)。ドーバーまでは車で30分なので、フランスへも気軽に行けます。バス事情は市内中心部とキャンパスを結ぶUni系路線(Stagecoach)が頻繁に走っていて、学生はもちろん住民の足として機能しています。駐車場については中心部CT1エリアでは路上駐車許可証が世帯1台に制限されることが多いため、車を2台持つ予定があるなら「駐車場付き物件」を必ず指定して探してください。
カンタベリーの治安


カンタベリー全体の犯罪率は、イギリスの全国平均よりやや高めに出ます。ただ、この数字はちょっと注意が必要で、実は中心部での観光客相手のスリ・自転車盗難・夜のナイトライフでの軽犯罪が押し上げているケースが多いんです。住むエリアを選べば、体感の治安はかなり良い街です。
治安が良くて住みやすいエリア
St Dunstan’s。Canterbury West駅のすぐ近く。大学関係者やプロフェッショナルが多く住む、コミュニティが強いエリアです。駅徒歩圏内なのでロンドン通勤者にも◎。
Chartham・Westgate Grove。郊外の閑静な住宅街で、ファミリー層に圧倒的人気。緑が多く、犯罪率は極めて低い。子育て世帯ならまずここを候補に。
South Canterbury / Blean。South Canterburyは医療関係者や富裕層が多く住む戸建てエリア。Bleanは自然豊かな村で、後述するBlean Primary Schoolが評判。学校重視のファミリーが集まります。
逆に、注意したいエリアもはっきりしています。Hales PlaceとSt Stephens Estatesは学生の住宅密集エリアで、夜間の騒音や反社会的行動、空き巣が比較的目立ちます。Wincheap工業団地周辺とSturry Road周辺は車上荒らしが散見されるエリア。夜間の独り歩きや路上駐車には気をつけてください。
具体的な犯罪マップはPolice.ukで郵便番号別に確認できます。リモートで物件を探している方は、気になる物件のポストコードを必ず入れてチェックを。あと自分でできる対策として、イギリスで簡単にできる7つの防犯対策もあわせて読んでおくと安心です。
カンタベリーの賃貸物件の価格の平均


2026年4月時点の家賃相場です(Rightmove・Zoopla・ONS Private Rental Indexの公開データを集計)。
1ベッド:月額 £854〜£860
2ベッド:月額 £1,095〜£1,112
3ベッド:月額 £1,316〜£1,343
4ベッド以上:月額 £1,682〜£1,881
物件タイプ別では、フラットの平均が£1,001〜£1,015、戸建て(House)が£1,434〜£1,533。
ロンドンと比べるとざっくり2〜3割安いイメージです。たとえばロンドンZone3のセミデタッチド3bedが月£2,500〜£3,000は当たり前ですが、カンタベリーなら£1,316〜£1,343。同じ予算でかなり広い家に住めます。これがカンタベリーで子育て家族が増えている大きな理由のひとつ。「セミデタッチドって何?テラスハウスとどう違うの?」という方は、イギリスの13の住まいの種類を先に押さえておくと、物件サイトを見る目が変わります。
ただし、家賃は地域内で上昇傾向です。特に1bedの家賃上昇率が最も高い。これは大学院生・若手研究者・単身駐在員の需要が安定して強いから。新着物件は即日問い合わせ、これが鉄則です。
カンタベリーの物件の特徴


ここがカンタベリー賃貸市場の最大の特徴。
家具付き(Furnished)物件の比率が驚異の81.5%です。本日(2026年4月30日)時点でRightmoveのカンタベリー賃貸検索では、全699件のうち570件が「Furnished」。81.5%という数字は、地方都市としては相当高い水準。これは「学生・院生・若手研究者・短期駐在員」という、家具を持たない・短期滞在の人が市場の中心だからです。日本から赴任で来られる方にとっては、家具一式そろった状態ですぐ住み始められるのは大きなメリット。
ただし間取りによって事情が変わります。1bedはほぼ家具付き。2bedは家具付きと家具なしが半々。3bed以上のファミリー向け戸建てになると、ほぼ100%が家具なし(Unfurnished)になります。郊外のBleanやChartham周辺の戸建てを狙うご家族は、家具・家電をゼロから揃える前提で予算を組んでください。冷蔵庫も洗濯機もないケースがあるので、初期費用30〜60万円は見ておくと安心です。家具なし物件は8割以上が庭付きですが、芝刈りなどの手入れ責任はテナント側に発生するので、こちらも事前に確認を。
そして、ペット問題。これが今、激震中です。
本日時点で、Zooplaのカンタベリー賃貸検索で「Pets allowed」にチェックを入れると、全612件のうち該当はわずか14件。2.3%です。南東部全体でも8.6%まで減っており(前年比46.6%減)、明らかに異常な状態。
なぜこうなったか。明日5月1日に施行されるRenters’ Rights Actを嫌気した大家が、施行前に「ペット可」の文言を募集広告から外す動きが2025年に急増したから。これはイングランド全土で起きた現象です。
ただ、ここがポイント。明日5月1日からは、テナントがペット飼育を要求する権利を持ち、大家は「合理的な理由」なしに拒否できなくなります。つまり今後、検索画面で「ペット不可」と書いてあっても、交渉次第で受け入れてもらえる物件が増えていきます。今のうちに「ペットの履歴書(Pet Resume)」を準備しておきましょう。ペットの写真、性格、ワクチン履歴、しつけの状況、過去の賃貸履歴をまとめた英文資料です。これを物件問い合わせ時に添付すると、大家の不安をかなり下げられます。新法では「ペット保険の加入」を大家から求められるケースも出てくるので、そのつもりで予算を組んでおいてください。
日本からペットを連れて来る場合、日本はイギリスの「Listed Country」なので、正しい手順を踏めば検疫隔離は免除されます。マイクロチップ装着→狂犬病ワクチン接種(順序を間違えると無効!)→21日間待機→出発前24〜120時間以内に獣医による条虫駆除(犬のみ)→出発前10日以内に「Great Britain Pet Health Certificate」発行。この流れです。
こうした契約上の細かい交渉ポイントや落とし穴については、イギリスの賃貸契約でよくある10の誤解もあわせて読んでおくと、いざ交渉に入るときに役立ちます。
カンタベリーの賃貸物件競争率


カンタベリーは恒常的な物件不足が続いています。良い物件は掲載から2〜3週間で決まります。1物件あたりの平均問い合わせ数は8件(2025年の10件から少し落ち着いた、とはいえ十分競争は激しい)。
そして、これがカンタベリーの面白い特徴なんですが、需要のピークが大学の学事暦に連動します。具体的には6月〜8月。新学期(9月)に向けて学生・院生・新任研究者がドッと動くため、この時期は物件の取り合いになります。
逆に狙い目は1月〜3月。需要が落ち着いて、家賃交渉の余地もわずかに出てきます。ファミリーで赴任タイミングを選べる方は、できれば年明けからのスタートがおすすめ。
日本からリモートで物件を探すって、本当にできるんでしょうか…?写真と実物が違ったらどうしようとか、詐欺物件に引っかからないかとか、心配が尽きないんですが。
大丈夫です。コツがあります。エージェントに「ビデオ通話で内見させてください」と最初に伝えること。物件半径800m以内の建設工事の予定、ボイラーの年式、FTTPブロードバンドの導入有無、Onward chain(玉突き取引)の有無。この4つを必ず質問。これで詐欺リスクと住んでからの後悔をかなり減らせます。
JTECでは法人駐在員のご家族向けに、日本からのリモート物件探しを法人向けリロケーションサービスとして提供しています。代理内見の動画撮影や、契約書のバイリンガル確認、入居立会いまで、お客様のご希望に合わせて対応します。
カンタベリーのカウンシルタクス


家賃とは別に毎月発生する、住民税のようなものがカウンシルタクスです。カンタベリー市(Canterbury, Herne Bay and Whitstableエリア)の2026/27年度の年額がこちら。
Band A:£1,598.66(月額換算 約£133)
Band B:£1,865.10(月額換算 約£155)
Band C:£2,131.55(月額換算 約£178)
Band D:£2,397.99(月額換算 約£200)※標準指標
Band E:£2,930.88(月額換算 約£244)
Band F:£3,463.76(月額換算 約£289)
Band G:£3,996.65(月額換算 約£333)
Band H:£4,795.98(月額換算 約£400)
※出典:Canterbury City Council公式 2026/27年度
単身居住なら25%割引。フルタイム学生のみの世帯は全額免除。これはカンタベリーが学術都市である以上、知っておくべき制度です。大学院生のご家族で「夫が学生、妻が研究員」のような構成だと、25%割引が適用される可能性があります(条件確認はカウンシルへ)。
注意が必要なのは郊外の村(Parish)。BleanやCharthamなどに住む場合は、町内会費(Parish Precept)が上乗せされて、上記より少し高くなります。物件のポストコードからどのParishに属するか確認できるので、契約前にチェックを。
入居後すぐに必要なのが、ガス・電気・水道とカウンシルタクスの名義変更。これがけっこう面倒で、英語で各社に連絡を入れていく必要があります。JTECではイギリス賃貸物件での入居時の公共料金の名義変更サービスもご用意していますので、入居後にバタバタしたくない方はぜひ。
カンタベリーの小中学校


イギリスの公立校選びで知っておくべきは、キャッチメントエリア(学区)が極めて厳格であること。優良校だと半径500m以内まで学区が縮むこともあります。「学校から1.5km離れた家」だと普通に落ちます。これがイギリスの公立校選びの怖さ。
プライマリースクール 人気校ベスト5
1. St Joseph’s Catholic Primary(Aylesham)
2. Blean Primary School(Blean)
3. Sturry CE Primary School(Sturry)
4. Adisham CE Primary School(Adisham)
5. St Thomas’ Catholic Primary(Canterbury)
セカンダリースクール 人気校ベスト5(GCSE成績基準)
1. The King’s School(私立・世界最古の学校のひとつ)
2. Simon Langton Girls’ Grammar School(公立グラマースクール)
3. Simon Langton Grammar School for Boys(公立グラマースクール)
4. Barton Court Grammar School(公立グラマースクール)
5. Kent College(私立)
カンタベリーの大きな魅力のひとつが、このグラマースクール(公立の選抜校)の充実ぶり。Simon Langton(男女別)とBarton Courtは、入学に11+試験が必要ですが、合格すれば私立並みの教育を公立料金で受けられます。教育を最優先するご家庭は、Simon Langton校が位置するSouth Canterbury周辺で物件を探すのが王道。
あと、不動産屋に「この物件は○○校の学区内ですよ」と言われても、それを鵜呑みにしないでください。学区は毎年微妙に変わりうるので、必ずKent County Councilの公式サイトで最新のキャッチメントを確認してから契約を。プライマリーの入学申し込みは1月中旬締め切り、セカンダリーは前年の10月末締め切りなので、スケジュール感も早めに把握しておきましょう。
カンタベリーのナーサリー


共働きファミリーにとって死活問題なのがナーサリー。カンタベリーで評判のいいナーサリーをいくつか。
Garden Cottage Nursery(Harbledown)。Kent College系列で、Outstanding評価。教育の質が非常に高い。
Bright Horizons Canterbury。Canterbury West駅近で、ロンドン通勤の共働き家庭に人気。
Choochoos Day Nursery(Harbledown)。地域コミュニティに根ざしたアットホームな園。
注意点は待機リストの長さ。Outstanding評価のナーサリーは半年〜1年待ちは普通、というか、むしろそれが普通です。妊娠が分かった時点で申し込み開始、くらいの感覚が現地ファミリーの常識。日本から赴任が決まったら、住む場所が確定する前に「赴任予定エリア」のナーサリーに片っ端から問い合わせを入れて、ウェイティングリストに名前を載せておく。これがカンタベリーで保育園を確保する最大のコツです。
あとはケント大学運営のナーサリーがキャンパス内にあるので、研究員のご家族はこちらも要チェック。大学関係者向けの優先枠があるケースもあります。
カンタベリーは「歴史」と「学術」と「ロンドン近接」の三拍子


カンタベリーは、ただの観光都市でも、ただの大学街でもありません。世界遺産が街の真ん中にあって、3万人の学生がいて、HS1で1時間でロンドンに着く。この組み合わせが、他の地方都市にはない独特の住み心地を作っています。
ロンドンの家賃に疲れた研究者ファミリー、子どもをグラマースクールに通わせたい教育熱心なご家庭、大聖堂のある街で穏やかな生活を送りたいシニア層。カンタベリーは、いろんなライフステージの方を受け入れる懐の深さがあります。
JTECでは、カンタベリーでの物件探し・契約・入居・退去まで、お客様のご希望に合わせてリモートでも現地でもサポートしています。「ケント大の赴任が決まったけど、家探しが不安」「子どもの学校とロンドン通勤、両立できるエリアは?」といったご相談、いつでも歓迎です。
JTECのよくある質問ページもぜひのぞいてみてください。詳しくはJTECのトップページから。









