山田さんヨーク大学に研究に行くことになりました。住まいの賃貸仲介お願いできますか。
イギリス、ヨークでの賃貸仲介JTECにお任せくださいませ。
ローマ時代の城壁が、街をぐるりと囲んでいる。中世の石畳。そしてヨークミンスターの鐘の音。観光地として有名すぎるヨーク(York)ですが、「住む街」としてのヨークって、実際どうなんだろう?と思ったことはありませんか。
JTECには、ヨーク大学から研究職のオファーが来たという方からのご相談が、毎年一定数あります。


ヨークのエリアの特徴


ヨークは紀元71年、ローマ軍によって築かれた歴史都市です。約2,000年にわたって人が暮らし続けてきた、英国でも屈指の古都。「英国で最も住みたい街」のランキングでは、毎年のように上位に顔を出します。
街の真ん中に立つヨークミンスター(York Minster)は、北ヨーロッパ最大級のゴシック建築。そして街全体を取り囲む3.4kmの中世の城壁。シャンブルズ通りの木造建築。これらが「観光地ヨーク」の顔です。でも実は、その周辺に広がる住宅エリアこそが、移住を検討する人にとっての本命。
住人の数は約21万人。ロンドンに比べたらずっとコンパクトな街ですが、教育・医療・文化の機能は地方都市としてかなり充実しています。イギリスの住宅様式について詳しくはこちらでも触れていますが、ヨークの住宅は、ジョージアン・ビクトリアン・エドワーディアンが街並みに混在していて、見ているだけでも楽しいエリアが多いんです。
そして、ヨークを語る上で外せないのが大学の存在。ヨーク大学(University of York)はラッセル・グループ加盟の研究主導型名門校で、世界ランキング2026では169位。コンピュータサイエンス、経済学、社会政策(世界38位)といった分野で高い評価を得ています。140カ国以上から約2万人の学生・研究者が集まる、国際色豊かなキャンパスです。
もう一つ、市中心部にアーバンキャンパスを構えるヨーク・セント・ジョン大学(York St John University)もあります。TEF(教育の質)で金賞を獲得、看護学やクリエイティブ分野が強い。
つまり、ヨークは「観光都市」と「大学都市」の二重構造の街。研究者ファミリーや教育を重視する家庭にとって、これほど条件の揃った地方都市は実はそんなに多くありません。
ヨークとロンドンの公共交通機関


ヨークの最大の魅力の一つは、ロンドンへのアクセスの良さ。北部にあるとはいえ、East Coast Main Lineの主要駅なので、移動はかなり快適です。
電車(LNER)
ロンドン・キングスクロス駅からヨーク駅までは、最速で1時間50分。これは特急(LNER)の話で、平均すると2時間〜2時間20分程度です。日中は概ね30分に1本のペースで運行されているので、月数回ロンドンに通う研究者やビジネスパーソンにとっても、十分実用的な距離感。
逆方向はエディンバラまで2時間半。リーズまで25分、マンチェスターまで1時間20分と、北部の主要都市へのアクセスもいい。「ロンドンと完全に切れたくはないけど、もっと広い家に住みたい」という方に刺さる立地です。
車
M1とA1(M)経由で、ロンドンまで約4時間。週末に車でロンドンに戻るというのは現実的じゃないので、長距離移動は基本的に電車。ただしヨーク市内とその周辺の移動には車があると便利です。
市内交通
ヨークは「自転車の街」としても知られていて、市内移動の多くが徒歩・自転車・バスでカバーできます。中心部は車の侵入規制(LTN:Low Traffic Neighbourhood)も多く、観光客が多い割に静かに暮らせるのが特徴。バスはFirst Yorkが主力で、運賃は1回£2.5前後(時期により変動あり)。
ヨークの治安


ヨークは英国で最も安全な都市の一つに数えられます。1,000人あたりの犯罪率は約80件で、全国平均より明確に低い。とはいえ、エリアごとに微妙に色合いが違うので、「住む場所選び」では具体的なポストコード単位で見ていくのが正解です。
治安が良くておすすめのエリア
Bishopthorpe(YO23)。大主教(Archbishop)の公邸があるリバーサイドの村で、犯罪率は1,000人あたり12〜14件と極めて低い。自然と静寂を重視するファミリーに最適です。
Poppleton(YO26)。非常に静かな郊外エリア。犯罪率7〜14と「優秀」の評価。ヨーク中心部までも電車で数分なので、利便性も悪くない。
Huxby & Wigginton。独立した村のような雰囲気で、コミュニティ意識が強い。子育て世帯に人気のエリアです。
Fulford(YO10)。高級ファミリー層向けのエリア。犯罪率14〜33。学生街と住宅街が混在していますが、市内最高の公立校(後述)があるため、学校重視のファミリーが集まります。
注意したいエリア
市中心部(YO1)は犯罪率48〜81と相対的に高めです。とはいえ、ロンドンの平均と比べると依然として低い水準。観光客狙いのスリや窃盗、夜間の若者の騒がしさが原因で数字が押し上げられています。住むのが危険というよりは、「観光地ど真ん中の特性」と捉えるのが正確です。
その他、地元住民から「ちょっとリスクを感じる」という声があるのが、Tang HallとBell Farm。家賃が比較的安い分、慎重な下見が必要です。
JTECでお客様に必ずお伝えしているのは、Police.ukの犯罪マップで、検討中の物件のポストコード周辺を実際にチェックすること。これだけで、不動産屋の「このエリアは安全ですよ」という言葉の解像度が一気に上がります。イギリスで簡単にできる7つの防犯対策も、入居前に一度目を通しておくと安心です。
ヨークの賃貸物件の価格の平均


ヨークの賃料は、需要が供給を上回り続けているため、緩やかな上昇トレンドが続いています。最新の現地市場データ(2026年3月時点)では、平均賃料は月額約£1,173。前年比で5.0%の上昇です。
間取り別の相場はこんな感じ。
- 1ベッドルーム:平均£857/月。市中心部や駅周辺に集中していて、単身プロフェッショナル向け。市場での動きが極めて速い。
- 2ベッドルーム:平均£1,058/月。最も汎用性が高い間取り。カップル、小規模ファミリー、リモートワーカーの需要が混在。
- 3ベッドルーム以上:£1,250〜£1,715/月。Fulford、Huxbyなどの優良学区周辺の需要が支配的。教育環境を重視するファミリー層がターゲット。
※出典:現地市場の調査(2026年3月時点/前年同月比+5.0%)
ロンドンと比較すると、ヨークの2ベッドルーム£1,058は、ロンドン・ゾーン2の同等物件のだいたい半額〜6割くらいの水準。広さに対しての金額を見ると、ロンドンから移ってくる方は「同じ家賃で1部屋増える」「庭付きの家が現実的になる」という感覚を持たれる方が多いです。
3ベッドルーム以上のファミリー物件で「優良学区+一戸建て+ガーデン付き」を狙うと£1,500〜£1,715のレンジになります。一度入居すると3〜5年以上の長期滞在になる傾向があるので、家族単位で動く場合はここを軸に探すのが現実的です。
ヨークの物件の特徴


ヨークの賃貸市場には、街の歴史を反映した独特の物件特性があります。テラスハウス、セミデタッチド、デタッチドが混在し、ジョージアン・ビクトリアン・エドワーディアン期の物件が市場の相当な割合を占めます。「テラスハウスとセミデタッチドの違いがピンとこない」という方は、イギリスの13の住まいの種類を先にチェックしておくと、内覧でのイメージが掴みやすくなります。
家具付き vs 家具なし
ヨークの賃貸市場における家具付き物件の比率は、Rightmoveのデータ(2026年4月25日時点)で見ると、York, North Yorkshire 全301件中、Furnished(家具付き)にチェックを入れた検索結果が165件。家具付き比率は約54.8%です。残りの45%強が「家具なし」または「一部家具付き(Part-furnished)」となります。
家具付き物件は、家具なしに比べて賃料が20〜40%高めに設定されることが多い。短期滞在の国際駐在員にとっては便利ですが、3年以上住む可能性があるなら、家具なし物件+自分の好みの家具を揃えるほうが、月々の負担も軽くなり、精神的にも落ち着きます。
ちなみに、イギリスの「家具なし(Unfurnished)」は、白物家電(冷蔵庫・洗濯機)すら付いていないケースが普通にあります。物件の説明欄をしっかり読んで、何が含まれているか確認するのが大事。
ペット可物件と賃貸借権法(Renters’ Rights Act)2025
ヨークでペット可(Pets allowed)の物件はどれくらいあるか。Zooplaのデータ(2026年4月25日時点)で確認すると、York全165件中、Pets allowedにチェックを入れた検索結果は26件。ペット可比率は約15.8%です。一見少なく感じるかもしれませんが、ここに大きな変化が起きています。
イングランドではRenters’ Rights Actの導入により、家主が「不合理な理由」でペット飼育を拒否することが禁じられる方向に法改正が進んでいます。具体的には、テナントがペット飼育を書面で申請した場合、家主は28日以内に判断する義務が生じ、合理的な理由なく拒否することができなくなる。これによってペット可物件の実質的な選択肢は、リスティング上の数字よりずっと広がる見込みです。
ただし、テナント側にもペット保険(Pet Insurance)の加入や、退去時のクリーニング・修繕への配慮が求められるケースが想定されています。詳しい改正内容や運用については、Renters’ Rights Actの解説ページにまとめているので、ペット連れで移住する方は事前にチェックしておくと安心です。
そして、日本から英国へのペット持ち込みは、日本が「Part 2 Listed Country(狂犬病低リスク国)」に指定されているため、適切な手続きを踏めば隔離措置なしで持ち込み可能。ただし「マイクロチップ装着→狂犬病予防接種→21日待機→条虫治療→入国」という順序を間違えると、最大4ヶ月の隔離(飼い主負担)になります。順番が命です。
ヨークの賃貸物件競争率


ヨークの賃貸市場のスピード感は、地方都市とは思えないほど。優良物件は掲載から24時間以内に内覧予約が埋まり、48時間以内に成約することがざらにあります。「明日の朝、家族と相談してから決めます」と言っているうちに、他の人が決めてしまう世界。
そのため、JTECがヨーク移住のお客様に最初にお伝えするのは、「条件に80%合致したら即決する覚悟を持ってください」ということ。100%の物件を待っていると、ほぼ100%の確率で物件は他の人に取られます。
競争を勝ち抜くための準備リスト:
- RightmoveとZooplaのアラート設定(条件登録、即時通知)
- 身分証(パスポート、ビザ、eVisaのシェアコード)の準備
- リファレンス書類(前職の収入証明、銀行残高証明)の事前用意
- 連帯保証人(Guarantor)の確保、または6ヶ月分前払いの選択肢の検討
- 家具なし物件を借りる場合の家具予算(£3,000〜£8,000程度)の確保
こうした契約・交渉の落とし穴については、イギリスの賃貸契約でよくある10の誤解も合わせて読んでおくと、エージェントとのやり取りで損をしません。
日本からのリモート探しの場合は、ビデオ通話での内覧(バーチャルビューイング)が必須になります。JTECでは、お客様の代わりに現地で内覧して動画撮影をしたり、契約書のバイリンガル確認をしたりといった、リロケーションサポートをご提供しています。日本からだとどうしても判断材料が少なくなりがちな部分を、現地のプロが補完する仕組みです。法人駐在員の方は、法人向けリロケーションサービスもご検討ください。
なお、Renters’ Rights Actの施行により、テナントへの過剰な前払い要求や、家賃のオークション形式(Bidding War)が制限される方向に動いています。「6ヶ月分前払いを要求された」「他のテナントとの値段競争に巻き込まれた」といった経験をした方は、法改正によって状況が変わってくることも知っておきましょう。
ヨークのカウンシルタクス


ヨークに住むと毎年支払うことになるのがカウンシルタクス。City of York Councilの2026/27年度(非教区地域)の標準金額は、以下の通りです。
City of York Council カウンシルタクス(2026/27年度・年額)
| バンド | 年額 | 月額換算 |
|---|---|---|
| Band A | £1,513.28 | 約£126 |
| Band B | £1,765.48 | 約£147 |
| Band C | £2,017.69 | 約£168 |
| Band D(標準) | £2,269.91 | 約£189 |
| Band E | £2,774.34 | 約£231 |
| Band H | £4,539.82 | 約£378 |
※出典:City of York Council 公式(2026/27年度予測・非教区地域)。教区地域では別途上乗せ分があります。
同じ家でも、Band CとBand Eで年間£750以上の差が出ます。物件を選ぶ際は、家賃だけでなくカウンシルタクスのBandを必ず確認するのが鉄則。Rightmoveの物件詳細ページに「Council Tax Band」が記載されているので、家賃と合わせて月々の総支出を計算しましょう。
ちなみに、世帯全員が学生(フルタイム)の場合は全額免除、単身者の場合は25%減額の制度があります。ヨーク大学・ヨーク・セント・ジョン大学関係の研究者ファミリーで、配偶者がフルタイム学生の場合などは、減額対象になることもあるのでチェックする価値あり。
入居後すぐにやっておきたいのが、電気・ガス・水道・カウンシルタクスの名義変更。ここを放置すると、前テナントの請求が来たり、二重請求されたりとトラブルが起きやすい。JTECでは、イギリス賃貸物件での入居時の公共料金の名義変更サービスもご提供しているので、英語での電話対応に不安がある方はぜひご活用ください。
ヨークの小中学校


ヨークの公立学校は、選抜制のグラマースクールがなく、すべて総合校(コンプリヘンシブ)。それでも、Ofsted評価とGCSE成績の両面で全国平均を大きく上回る学校が複数あります。「学区(キャッチメントエリア)が住居選びを決める」と言われるのも納得です。
セカンダリースクール ベスト5
- Archbishop Holgate’s School(Ofsted: Outstanding)
- Fulford School(Ofsted: Outstanding)— ヨーク随一の進学校。学区争奪戦の中心
- Manor Church of England Academy(Ofsted: Good)
- All Saints Catholic School(Ofsted: Outstanding)
- Millthorpe School(Ofsted: Good)
プライマリースクール ベスト5
- Knavesmire Primary School(Ofsted: Outstanding)
- St Wilfrid’s Catholic Primary
- New Earswick Primary
- Acomb Primary
- Bishopthorpe Infant School
注意したいのが、キャッチメントエリアは毎年変わりうるということ。「学区内ですよ」と不動産屋が言っていても、申請年の境界線次第で外れるケースが普通にあります。鵜呑みにせず、各校の公式サイトとCity of York Councilの最新の入学要項を必ず確認してください。
入学申し込みのスケジュールは、セカンダリーが10月末締切(翌年9月入学)、プライマリーが1月中旬締切(同年9月入学)が一般的。引っ越しのタイミングを学校年度に合わせるのが、最も安全な戦略です。
ファミリー層に人気のエリアは、やはりFulfordとHuxby/Wigginton周辺。中古市場でも賃貸市場でも、これらのエリアの3〜4ベッドルーム物件は「出たら即決」の世界です。
ヨークのナーサリー


ヨークには評判のいいナーサリーが複数あります。研究者ファミリーや共働き世帯にとって、保育の質と空き状況は移住前から気になるポイント。
JTECがおすすめしているのは、まず以下の5つ。
- Little Green Rascals (LGR) — 有機食材や自然教育(Forest School)を重視する人気のナーサリー。複数拠点あり
- St Paul’s Nursery School — 質の高い公立ナーサリー。入りたい家庭が多く、待ちが発生しやすい
- Muddy Boots Nursery — 温かいケアと家庭的な雰囲気が特徴
- Tiddlywinks Day Nurseries — 受賞歴多数の優良グループ。市内に複数施設
- Walmgate Day Nursery — 市中心部の便利な立地。共働きファミリー向け
ヨークのナーサリーは、人気の施設ほど待ちが長い傾向があります。0〜2歳児クラスの空きは、産休中から問い合わせて予約しておくくらいの動きがちょうどいいです。引っ越しが決まった段階で、希望ナーサリーに「このタイミングで入りたい」と連絡を入れておきましょう。
また、ヨーク大学にはキャンパス内にナーサリーがあり、大学関係者の子どもが優先的に入れる枠があります。研究者ファミリーで移住される方は、雇用契約と同時にこの情報を確認しておくと、保育の選択肢が一気に広がります。
歴史と暮らしの両立を求めるなら、ヨーク


ヨークは「世界遺産級の街並み」と「実用的な暮らしやすさ」を両立できる、英国でも数少ない都市です。ロンドンへの実質1時間50分というアクセス。全国平均を大きく上回る学校水準。1,000人あたり80件という低犯罪率。そしてラッセル・グループ加盟のヨーク大学を中心とした、知的でインターナショナルな空気感。
家賃はロンドンの半額前後。3ベッドルームの一戸建てが£1,500台で借りられて、子どもをOutstanding評価の公立校に通わせられる。これは、ロンドンでは現実的に難しい組み合わせです。
ただし、優良物件のスピード感だけは想定以上。ヨークでの物件探しは、「準備が9割、決断が1割」と言ってもいいくらいです。日本からのリモート探しや、家族での移住をご検討の方は、現地のプロのサポートを早めに入れることをおすすめします。
JTECでは、ヨークを含むイギリス全土での物件探し・契約サポート・入居立会い・公共料金の名義変更まで、ワンストップでお手伝いしています。「いつから動けばいいのか」「どのエリアから絞り込むのが効率的か」といった最初の一歩のご相談から、お気軽にどうぞ。









