山田さんロンドンで、不動産営業をすることになったのですが、アドバイスをください。
英国で賃貸不動産の営業になって、十五年が経ちます。
私はもとも北京で文科省の推薦奨学生として映画学を勉強し、修士も卒業して将来は映画研究か批評でもできればと考えていました。
そんなわけで体育会でもなければ、コミュニケーションを英語でも日本語でとるのも、得意ではなく、もともと営業マンではありませんでした。
実践を通じて経験をつみ、2018年度はトップの営業マンになりました。後天的に営業マンになったわけです。そして独立して現在に至ります。
英国での賃貸不動産の営業のノウハウ、心構えを伝えればと思います。
英国の賃貸での営業が独特なものとは思えません。
お客の基準となっているクライテリアをいかに正確に判断するかという事について執筆します。
賃貸不動産営業の基本:不動産の営業とは品ぞろえの悪い喫茶店のようなもの
スターバックスコヒーにいって、注文しようとすると自分の欲しい飲み物が出てきますよね。
お店にお客様がいらしていることで、スターバックスで手に入る、キャラメルフラペチーノ的な飲みものがある事をすでに知っていて、ご提供できるわけです。
不動産屋は違います。
お客様はお住まいになりたいもののイメージが何かあります。
頭に描いているファンタジーのフラペチーノです。
様々な理由で不動産屋はそれを提供できません。
その特定のエリアには、そんなご希望と同じものがなかったり、それはお客様の想像上のものであって現実とは一致しないわけです。
値段が高すぎる、そのエリアには駐車場付きのものがない。家具なしのものがない。お客様の法人契約の内容が、この大家の契約形態と合わない等、様々な理由があげられます。ではこのような問題をいかにして解決していくか方法論を考えます。


テナントのクライテリア(判断基準)
不動産屋にとってお客様は二種類です。
一つは不動産を貸したい大家さんです。
もう一つはお住まいを借りたいテナント様です。
二つのお客様の判断基準を正確にいかにつかめるかが大変大事です。
これにはメールでの電話での、そして対面でのコミュニケーションで営業マンが判断する必要があります。
つまりなにがこの人は必要んだろうとお客様に感情移入をしてみて、考えてみることです。
大家さんのクライテリア
大家さんはどのような方をテナント様として期待されているかのクライテリア(判断基準)を知る必要があります。具体的には下記のようなクライテリアがあげられます。
- 家族構成(人数)
- 家長の仕事
- テナント様の最低額の収入
- 地方自治体からお家賃補助(Housing benefit)を貰っていない
- 個人契約のみ(法人契約はではない)
- 契約が二年まで。二年後に自分が戻ってきて住む予定
- 契約が一年ごとのみ。一年後に住まいを売りたい
- 住宅ローンがあり、毎月の支払いも厳しいのですぐにでもテナント様がほしい
- 犬、猫を飼っていない
- タバコを吸わない
このような事は普段から大家とメール、または電話でコミュニケーションをとっていないとわかりません。
例えば大家はお家賃が月2000ポンドは支払われるかたを希望されており、実際にはテナント様が4週間も決まらない状態が続いているとします。
そして良いお客様がいますが、ご予算が1900ポンドしかなかったとします。
それでも大家は2000ポンド以上がお家賃の希望されているので、こちらのお住まいをご紹介しなかったとします。
実は大家は住宅ローンの支払いで苦しんでおり、1900ポンドしか払えなくてもすぐにご入居されるのであれば、契約が合意に至る可能性があったとします。
住宅ローンの問題は大変深刻です。
集合住宅のお住まいだとペット可になるのは難しいですが、ハウスであればもともとペット不可といっていた大家もしばらくお住まいが空いてしまうと、気が変わる場合があります。(よくあります)
大家もテナントも状況は常に変わりやすく、クライテリアも時間の経過により変わります。そのため常にできる限り多くコミュニケーションをとる必要があります。
テナントの必要条件(クライテリア)を見極める!
お客様のクライテリアの判断は通常メールが最初のコミュニケーションになると思います。それは会社のポータルからくる場合もありますし、自分でメールをする必要もあると思います。
下記メールの例文です。
- お家賃の上限ご希望のエリア家具付き、家具なしのご希望
- ペットの有無
- ご入居希望日
- 駐車場の必要(専用駐車場は何台分必要でしょうか。路上駐車でもうよろしいでしょうか。)
- ご家族構成(お子様がいらっしゃるようであれば、生年月日、及びご希望の学校、公立、インタナショナルスクール、私立、日本人学校等、お決まりであれば伺えれば幸いです。)
- 奥様の車の運転の有無
- その他のご要望希望
- 希望の内覧日
ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
◯山 ◯男
テナント様、お客様から上記の詳細について返答があると思います。それから熟考してお住まいを内覧前日までにアレンジします。
そしてここが大事なのですが、例えば当日お住まい探しにオフィスにいらしたら、もう一度条件を再確認します。というのもメールでのクライテリアとすでに変わっている可能性がありえます。
例えば他の不動産さんからすでにお住まいを見て、ご予算を上げたくなった、入居日はもっと実際は遅くてもかまわなかった。学校が公立ではなく、私立になったので住みたい場所が変わった。
間取りが小さくてもやはりマンションタイプのほうがよいように考えが変わった。上記のようなことが現場ではよくありえます。そのため下準備は大事ですが、その場で予定をすぐに変更できるようなフレキシブルさが必要です。


大家とテナントの条件のマッチング
現在自社がもっている物件とお客様の条件を頭で把握しておく必要があります。テナント様のクライテリアと物件を全部把握するのは難しいのでどちらかというと物件を把握しておくほうが大事です。
これは物件の状態、家具の状態、大家がどのくらいまで交渉に応じるかなどの事です。その物件の近くの公立の学校の状況、幼稚園の状況などもわかるとなお良いです。
そして例えば今週の予定にA,B,Cとうお客様がいらしたら、A,B,Cのお客様に合う条件のお住まいがぱっと浮かぶようにする必要があると思います。基本的にはこのマッチングの能力が不動産賃貸営業の基本になります。
こちらのウェブサイトも日本の不動産営業向けてですが、参考になります。
二番目(後攻)の戦い方
売上が不振でアドバイスを求めてくる後輩もいるので、不動産営業だけでなく、全ての営業マンの参考になるような内容になればと今回は書きます。
勝率50%というと営業員でない方に言わせると、一見低いように思えます。
お問い合わせがある時点で、確かに100%の勝率を目指さなければならないのは本道です。
スターバックスにコヒーを求めて入ってきたお客様に店員がコーヒーを売れる確率に似ています。
お客様は買いたくてしょうがないのです。
よっぽど店員の態度が悪いか、行列が長くて待たなければならないとかでなければ、100%は狙えます。
しかしながら不動産屋、電気屋さんの時計コーナーの店員、保険の営業の人など、比較対象の一件のお店にあなたが過ぎない場合、勝率50%は、プロ野球の5割打者のように、一目置かれる存在になりえます。


先行は時間がかかる
普通に考えてお客様の問い合わせがあり、商品を買いたいということになると、最初に予約をもらう方が有利でしょうか。それとも二番目以降が有利でしょうか。
つまり同業他社と比較されている場合です。
普通の営業マンは最初の問い合わせが有利だと答えると思います。
なぜなら賃貸の不動産であれば、最初に問い合わせがあった方が、何もアイデアのないお客様に空っぽの状態から教示でき、専門家の知識を分けてあげられます。
そして信頼がつかめます。
先行有利のもっともな大事な点ですが、たくさんのチョイスから不動産、商品をご紹介できるという点で、成約の可能性が高まるわけです。
比較される後攻の業者は商品のチョイスがなくなり不利になます。
最初の問い合わせを受ける場合、悪い面が一点あります。
お客様に対して時間を使い、そして体力勝負になります。効率を求めることはできません。
最初からお客様に、商品の説明を行わなければなりません。
不動産であれば、契約の内容、物件の種類などを教示する必要もあるし、そして何より物件の紹介に膨大な時間を使わないといけない。
お客様の頭が空っぽの状態で、多くの物件をご紹介する。
つまり後攻の業者が紹介するであろう、選択肢を潰すためにも多くの商品を紹介する必要があります。
勝率は高くできますが、効率は最悪です。
コンサルテーション
さてここからが本題ですが、後攻であなたの業者が選ばれた場合、どのように、物を売る必要があるでしょうか。
もうすでにお客様は主要な商品大体はを知っていらっしゃいます。
その状態で自分が売れる商品には限りがあります。
「第一の業者がすでに紹介済みの、同じものを売りつけてもいいではないか」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながらこれは戦略としては、悪手です。これは最終的な手段です。
あなたが二番目に選ばれている理由は何でしょうか。
一番目の業者の商品が良かったか、悪かったがよくわからないので確認したい、または不満だったためです。
お客様がいらっしゃった際に、すでにどのような商品をご覧になられていて、どれの点が良かったか、悪かったかを伺いましょう。これをコンサルテーショント言います。
何か問題を抱えていらっっしゃる。それを見極めます。
こちらの会話から一番良かったもので、何が決め手にかけたかを伺います。
この質問は変に思われるかもしれませんが、すでにあなたのお店に来店されている時点で、お客様は今までの商品に不満を感じていらっしゃいます。だから決断されてないのです。その点を深掘りします。
例えば、賃貸不動産であれば、住まいはいいけど、子どのもの学校まで徒歩で20分かかるとか、値段がちょっと高いとか、眺めもロケーションもいいけど、少しデザインが古いとか。そのような問題をお客様はおっしゃると思います。
その答えに対して、解決できるような商品だけを二番目の戦いでは紹介します。大変効率的です。
先攻の落とし穴
一番目の業者さんは業界の大手の会社になると思います。そのために最初のアポイントメントをすんなり取っていかれたわけです。しかしながら1番目に選べると大変忙しい。
先ほどもお伝えしましたが、先行のアポが確実に勝利するには時間が必要です。そのため全ての商品を紹介しきっていれば、勝利できたかもしれませんが、時間がないので、ある程度、効率を考え、手を抜いて、限られた時間で集中した営業をされる可能性があります。そのため紹介できていなかった漏れが確実にあるのです。
そこを二番目の営業では狙います。
しかしながらそうは言っても、一番目の業者さんが紹介済みの商品がやっぱり良かったという時もあります。その場合は最終手段に出ます。再度自分からその商品を紹介します。
理由はいろいろありますが、「1番目の業者に再度アポを取るのが面倒でしょう、今すぐ私ならそれを再度ご紹介できますので、最終チェックが可能ですよ」などがスマートな理由かもしれません。
ただこれは自分のスケジュールの柔軟さと瞬発力が求められます。然しながこれだけでは勝率はおそらく35%まで行けば良いところだと思います。というのも先行で使われている業者は大手です。大手の会社との関係性もあり、50%以上の確率で大手が紹介済みのものは先行の業者の勝ちになります。
リバウンドを制すものが試合を制す
交渉ごとのなる商品ですと、お客様が欲しいと言ってから、成約に至る確率は高くて70%程度でしょう。つまり30%は制約できません。
ここで安西先生のお言葉が思い出されます。
うまくいかなかったバックアップにそのお客様のチョイスを自分にできているかどうかは、商品そのものではなく、あなたの営業員としての品格が大手の業者に優っていたかどうかで決まると思います。
私は常にリバウンド(ファーストチョイスがうまくいかなかった場合)は私がとると決めておりました。これで勝率50%の営業ができるようになります。
営業員の皆さん、頑張ってみてください。


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