Section 8 Notices in AST Contracts: Mandatory and Discretionary Grounds
山田さん契約書の中に、はしょって、Ground2(根拠2)とか大家さんが物件を取り返す条件とかが書いてあるんですが、Ground1とはそもそもなんですか。
実際の契約書には下記のように突然書かれている場合があります。
Ground 2: Mortgagee
The Landlord HEREBY GIVES NOTICE to the Tenant that the dwelling house is subject to a mortgage granted before the beginning of the Tenancy and:
根拠2:住宅ローン
貸主は借主に対し、本住宅には借地開始前に設定された住宅ローンが設定されていることを通知する:
まずGround1って何? いきなり2から書かれても困る。
そんな疑問をお持ちのイギリス、ロンドン在住の方は是非最後まで読んでいただければ、参考になると思います。またこれから英国で賃貸の資格を目指す方にも参考になると思います。
筆者はイギリス、ロンドン在住16年で、不動産業界に計14年働いている現役のプロの不動産業界人です。
Section 8 Notices – Grounds of Possessionは全部で17もあるので、全部書いてしまうと、契約書が無意味に煩雑になりがちです。
というのもこの契約書が個人契約書(Assured Shorthold Tenancy) ASTで作られたと宣言されてあると、こちらの根拠は自動的に含まれ、また個人契約だとこの17の根拠の内容は交渉できません。
お客様によく聞かれますので、今回はこのGrounds of Possessionについて説明します。
私も10年ほど前にイギリス賃貸(Level 3 award in residential letting and property management)の資格をとるのに一番苦労した項目だったと記憶しておりますので、今回はそれを思い出すために記事にします。またこれから資格を取ろうとしているロンドンの不動産会社の方にもご参考になれば幸いです。
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そもそもイギリスのAST 個人契約とは何か?
1997年2月28日からイギリスの個人契約の法律は始まりました。今でもそうですが、イギリスの賃貸物件はテナントが有利です。そのため一旦契約が成立して、テナントが入居するとなかなか大家がテナントを追い出すことはできなくなります。
その極端な状態が1997年以前の混沌とした状態とお考えください。家賃の滞納者、物件を無茶苦茶に使って、いっぱいよくもわからない人たちに又貸ししていた状態です。
それを改善するためにこの個人契約の型AST(Assured Shorthold Tenancy)が始まりました。
これが始まったおかげで、お金のある大家さんは物件を買って、賃貸物件に投資する方が増え現在に至ります。
Section 8 Noticesとは何か?
大家さんがテナントさんに物件から退いてもらう通知について書かれている箇所です。Section 8の他に Section21があり、こちらもイギリスの個人契約の基礎となっております。Section21についてはまた別記事にて説明します。
Grounds of Possessionには二種類ある
裁判所がテナントから大家に所有権を強制的に認めなければならない8つの根拠(Mandatory ground)
- Ground 1: The Landlord requires possession as he used to occupy the property as his main home or he now wishes to occupy the property as his main home. 家主が、以前この物件を自分の本宅として使用していたため、または現在この物件を自分の本宅として使用することを希望しているため、物件を返すことを要求する。(よくあるのは海外にいる大家が戻ってきて、契約を切ろうとすることです。不動産屋は通常この場合は、味方になってくれますので、契約前に大家さんは戻ってくる気はないか確認しましょう。)
- Ground 2: The property is subject to a mortgage and the mortgagee is now entitled to exercise a power of sale.物件に抵当権が設定されており、抵当権者が売却権を行使する権利を有している。大家さんが住宅ローンがあり、住宅ローンの支払いができなくなった場合は、残念ながら物件から退去することになります。リーマンショックの時に私のテナント様にも2件ほどありました。


- Ground 3:The tenancy is a fixed term of not more than 8 months and the property was previously a holiday let.賃貸期間が8ヶ月以内の定期借家契約であり、以前はホリデー・レンタルであった。
- Ground 4: The tenancy is a fixed term of not more than 12 months and the property is student accommodation let out of term.借家契約期間が12ヶ月以内の定期借家契約であり、物件が学期外に貸与される学生寮である。
- Ground 5: The property is that of a minister of religion. その物件が宗教の聖職者のものである。


- Ground 6: The property requires redevelopment.再開発が必要な物件である。
- Ground 7: The tenant has died.テナントが死亡。
- Ground 8: The tenant is in rental arrears.テナントが2ヶ月近く家賃を滞納している。(家賃の支払い方により期間が違う)
裁判所が所有権を付与できる裁量的な根拠(Discretionary grounds)
- Ground 9: Suitable alternative accommodation is available for the tenant upon possession.テナントが所有権を取得した時点で、適切な代替住居が利用可能である。
- Ground 10: The tenant is in arrears of rent.賃借人が家賃を滞納している。Ground 8とは違い、期間は特に指定されない。
- Ground 11: The tenant has persistently delayed paying rent, whether or not the rent is currently in arrears.賃料の滞納の有無にかかわらず、賃借人が賃料の支払いを執拗に遅延している。
- Ground 12: Any obligation of the tenancy has been broken, other than payment of rent.賃料の支払い以外の借家契約上の義務に違反した場合。
- Ground 13: Due to the tenant’s conduct, the property has deteriorated.借主の行為により、物件が劣化した。:テナントの行為により、物件が劣化した。
- Ground 14: The tenant is causing a nuisance or annoyance to people residing at the property or visiting the property. The tenant is convicted in engaging in illegal or using the property for immoral purposes.:テナントが、物件に居住する人々や物件を訪れる人々に迷惑をかけている。借主が違法行為に関与している、または不道徳な目的で物件を使用している。
- Ground 15: The tenant has allowed the landlords’ furniture to deteriorate due to ill-treatment.テナントが家主の家具を不当に扱い、劣化させている。
- Ground 16: The tenant occupies the property due to his former employment by the landlord.テナントが、以前家主に農業労働者として雇用されていたため、その物件を使用している。
- Ground 17: The Landlord granted the tenancy as a result of a statement made by the tenant which is later found to be false.テナントが虚偽の陳述をし、それが後に判明したため、貸主が借主に借家権を与えた。


まとめ
Section8の根拠を全部契約書で説明すると乱雑になりすぎるため、省略しているのです。ただGround2に関しては、大家さんの住宅ローン支払い能力など財政的な面が確認できない場合が多いので、こちらだけは説明している場合が多いようです。
参考サイト


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