イギリスプロサッカーチームの収入源と4つのタイトルの賞金
Sources of income for UK professional football teams and prize money for the four titles
チェルシーのサポーターなんですが、もしタイトル取れないと今夏大事な選手の売却もあるかもしれないと考えると大変不安なんですが。
そんな疑問をお持ちのイギリス、ロンドン在住の方は是非最後まで読んでいただければ、参考になると思います。
筆者はイギリス、ロンドン在住16年で、不動産業界に計14年働いている現役のプロの不動産業界人ですが、普段はアーセナルをサポートし、サウナが大好きです。
サッカーを見ていると、優勝するかしないかで、財政的に苦しくなるチームがあります。FFP(ファイナンシャルフェアプレー)が厳しく取り締まられるようになりつつあるので、タイトルを取るかどうかでどのくらい影響があるのでしょうか。今回は、2023/2024シーズンの賞金の金額を確認したいと思います。
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プロサッカーチームの収入源
サッカーチームの収入は主に下記になると思います。
- スタジアムの観覧者の興行収益
- ユニフォームなどのグッズ販売
- 試合のテレビ等での放映権
- スポンサーからの広告収入
- 球技場にある博物館のチケット
- サッカーの試合でのタイトルからの賞金
- 育成した選手の売却
そのためタイトルの賞金なんて、プロサッカーチームにとってごく一部の収入源にしかすぎません。
タイトルを獲得することは賞金もそうですが、タイトルを獲得することにより、ファンが増え、スタジアムに来てくれる観客増員、ユニフォームなどのグッズ販売、そして大きなスポンサーがついてくれたりするなど、間接的な収入源の方が多いかもしれません。
イギリスサッカーの四つのタイトル
- カラバオカップ(国内一部の上位プロチームのトーナメント戦)
- FAカップ(国内なんでもありのトーナメント戦)
- プレミアリーグ(国内のディビジョン別リーグ) チャンピョンシップ(プレミアの一つ下のディビジョン)
- チャンピョンズリーグ(欧州での交流戦) ヨーロッパリーグ(チャンピョンズリーグの一つ下のディビジョン) カンファレンスリーグ(ヨーロッパリーグの一つ下のディビジョン)
いわゆる4タイトルというのは上記になると思います。
今、2024年3月の時点でリバプールやウェストハムが戦っているのはヨーロッパリーグという、欧州のクラブチーム最強を決めるリーグの下位になり、この四つのタイトルには含めない場合が多いと思います。
二人の選手の移籍金(比較用)
3000円の牛丼が高いのはわかりますが、100億とかになると少し現実離れしてしまう金額になるので、去年の夏の移籍で支払われた二人の選手を比較にしたいと思います。
デクラン・ライスとホームグローン
デクラン・ライスはウェストハムからアーセナルに移籍した選手で、攻撃的ミッドフィルダー、守備的ミッドフィルダーどちらもこなす、イギリス人です。
大体のイギリス人の場合、イギリスで幼少からサッカー選手になるために練習しているため、ホームグローン枠というのが当てはまることが多いので、通常の外国人の移籍と異なり移籍金が高くなる傾向にあります。
ホームグローンというのはある一定数の数の選手はイギリスで小さい時から練習していなければならないという自国のサッカーの成長を促すための枠で、別にイギリス人でなくてもいいです。(例えば、アーセナルのブラジル人・ガブリエウ・マルティネッリ等)
逆に元トットナムホットスパーズのエリック・ダイヤー(現バイエル・ミュンヘン)はポルトガルでサッカーを幼少からしていたため、ホームグローンの選手ではありません。
デクラン・ライス獲得に、アーセナルはウェストハムにプレミア歴代最高額の105ミリオンGBP(約182億円)支払ったとされます。
金額が高すぎて想像できませんね😅
遠藤航(えんどうわたる)
日本代表のキャプテン遠藤航は、守備的ミッドフィルダーの選手です。VfBシュトゥットガルトというドイツのブンデスリーガのチームからリバプールFCに移籍しました。
リバプールFCはVfBシュトゥットガルトに 4年契約で移籍金16ミリオンGBP(約30億円)ほど支払ったとされています。
当時は破格に安い移籍とされましたが、もし私が16ミリオンGBPも持っていたら、ロンドンに日本のスーパー銭湯でも経営できるように思えます。
カラバオカップ(EFLカップ) 2月25日
カラバオカップで優勝するとUEFAカンファレンスリーグへの出場権が与えられるが、カラバオに勝つようなチームは通常、チャンピョンズリーグや、ヨーロッパリーグに出ているので、この権利は使わない場合が多いようです。
2024年度のこの試合はすでに終わりました。リバプールが怪我人ばかりの中、若手中心にチェルシーに0-1で勝ちました。守備のそしてチームの要のファンダイクがゴールを決めました。
カラバオカップの賞金額が下記になります。
- 優勝 – 0.1ミリオンGBP 約1千8百万円
- 二位 – 0.05ミリオンGBP 約950万円
- ベスト4 – 0.025ミリオンGBP 約475万円
- ベスト8 – 0.025ミリオンGBP 約475万円
賞金は本当に微々たるものでしかありません。勝ち残ることで、チケット、テレビの放映権収入があると考えた方がいいのかもしれません。
FAカップ 5月25日
FAカップは日本でいう天皇杯のような試合で、下部のチームがプレミアのチームと戦ったり、弱い下位のチームが上のチームに勝ったりするジャイアントキリングが見られる試合です。というのも、ビックチームはプレミアリーグや欧州での試合があると、カラバオカップやFAカップの序盤では、選手の疲れを防ぐため、ガチのメンバーで戦わないためです。若手が起用される場合が多いです。そのためあっさり負けてしまったりします。現時点ではベスト4の一角にコベントリーというチャンピョンシップのチームがまだ残っています。
賞金額は下記になります。
- 優勝 – 2ミリオンGBP 約3億6000円
- 二位 – 1ミリオンGBP 約1億8000万円
- 三位 – 1ミリオンGBP 約1億8000円
- 四位 – 0.5ミリオンGBP 約9000万円
3位決定戦で勝てば賞金は二位と同じになるんですね。ただ遠藤航選手の移籍金が、16ミリオンGBPとすると賞金額が微々たるものにすぎないことがわかります。
プレミアリーグの賞金(最終節 5月19日)
順位ごとに賞金が違うとなると七位に終わるか八位に終わるかでもだいぶ変わりますね。別に四位内のチャンピョンズリーグの出場権だけや、降格権の十八位以下だけを避けるだけが勝負ではなく、最終節までリーグ戦が大事かがわかります。
一位になれば、翌年すごい選手の補強もできるようですね。そう考えるとレスターが優勝した15−16シーズンの後、
- 一位– 44ミリオンGBP 約79億2000万円
- 二位 – 41.8ミリオンGBP 約75億2000万円
- 三位– 39.6ミリオンGBP 約71億3000万円
- 四位– 37.4ミリオンGBP 約67億3000万円
- 五位– 35.2ミリオンGBP 約63億4000万円
- 六位– 33.0ミリオンGBP 約59億4000万円
- 七位– 30.8ミリオンGBP 約55億4000万円
- 八位– 28.6ミリオンGBP 約51億5000万円
- 九位– 26.4ミリオンGBP 約47億5000万円
- 十位– 24.2ミリオンGBP 約43億6000万円
- 十一位 – 22.0ミリオンGBP 約39億6000千万円
- 十二位 – 19.8ミリオンGBP 約35億6000万円
- 十三位 – 17.6ミリオンGBP 約31億7000万円
- 十四位 – 15.4ミリオンGBP 約27億7000万円
- 十五位 – 13.2ミリオンGBP 約23億8000万円
- 十六位 – 11ミリオンGBP 約19億8000万円
- 十七位– 8.8ミリオンGBP 約15億8000万円
- 十八位– 6.6ミリオンGBP 約11億9000万円
- 十九位– 4.4ミリオンGBP 約7億9000万円
- 二十位 – 2.2ミリオンGBP 約3億9000万円
チャンピョンシップの賞金
チャンピョンシップはプレミアリーグの下部、Jリーグでいえば、J1とJ2の関係になります。
チャンピョンシップでの上位は、プレイオフに参加して、勝者はプレミアリーグに翌年に参加できるが、その結果次第で、賞金額が変わる複雑なシステムになっている。
チャンピョンシップのチームにとって賞金よりは、プレミアリーグ参加での放映権がもっと大事な収入アップになるかもしれませんね。
逆にプレミアからチャンピョンシップに降格してしまうチームにとって、大事な選手の放出は不可避になるかもしれません。
チャンピョンズリーグ 6月1日(決勝)
チャンピョンズリーグの優勝は翌年度、自動的にチャンピョンズリーグに参加できる。今年はロンドンのウェンブリーでするので、是非イギリスのチームに出場してもらいたいです。欧州クラブチーム最強を決める。現在、イングランドからはマンチェスターシティとアーセナルが参加している。頑張れ!
- 優勝 – €20m (約17.1ミリオンGBP 約31億6000万円)
- 二位 – €15.5m ( 約13.25ミリオンGBP 約24億4900万円)
- ベスト4 – €12.5m ( 約10.7ミリオンGBP約19億7500万円)
- ベスト8 – €10.6m ( 約9ミリオンGBP約16億7480万円)
- ベスト16 -€9.6m (約8.2ミリオンGBP 約14億9191万円)
ヨーロパリーグ 5月22日(決勝)
ヨーロッパリーグは、チャンピョンズリーグの下位に当たる欧州リーグで、優勝チームは翌年度、自動的に最上位のチャンピョンズリーグに参加できる。今年はアイルランドのダブリンが会場になる。現在、イングランドからはリバプールとウェストハムが参加している。頑張れ!
- 優勝 – €8.6 million (約7.3ミリオンGBP 約13億1000万円)
- 二位 – €4.6 million (約3.9ミリオンGBP 約7億万円)
- ベスト4 – €2.8 million (約2.4ミリオンGBP 約4億3000万円)
- ベスト8 – €1.8 million (約1.5ミリオンGBP 約2億7000万円)
- ベスト16 –€1.2 million (約1ミリオンGBP 約1億8000万円)
カンファレンスリーグ 5月29日(決勝)
カンファレンスリーグは、ヨーロッパリーグの下位に当たる欧州リーグで、優勝チームは翌年度、自動的にヨーロッパリーグに参加できる。今年はギリシャのアテネで行われる。現在イングランドからはアストンビラが参加している。頑張れ!
- 優勝 – €4.3 million (約3.6ミリオンGBP 約6億5000万円)
- 二位 – €2.5 million (約1.8ミリオンGBP 約3億2000万円)
- ベスト4 – €1.7 million (約1.45ミリオンGBP 約2億6000万円)
- ベスト8 – €0.854 million (約0.73ミリオンGBP 約1億3000万円)
- ベスト16 –€0.512 million (約0.43ミリオンGBP 約7000万円)
結論 賞金は微々たるものでしかない
チャンピョンズリーグで優勝しても、デクラン・ライスを獲得するには、6回以上優勝しなくてはなりません。
遠藤航であればなんとか獲得できる金額です。
チャンピョンズリーグの賞金より、国内戦のプレミアリーグの賞金の方が倍以上高いのは驚きですね。タイトルは名誉のため、実益はむしろ広告やチケット、関連商品からといった感じになるのでしょうか。
賞金で獲得できるかで、選手の移籍が決まるというよりは、もう実はうちうちには来年度の放出選手は決まっているのかもしれませんね。
これから欧州サッカーは終盤に入りますが、その後のチームの経営健全化のために仕方なく手放したり、逆に補強したりなど選手の移籍も楽しみですね。
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